【800Vの駆動システム】英GKN 次世代電動パワートレイン開発強化 ジャガーとも提携

公開 : 2021.07.21 18:05

大手サプライヤーのGKNオートモーティブは、EVの需要拡大を受けて新しい駆動システムの開発を加速します。

EVの性能向上に貢献

英国のエンジニアリング企業であるGKNオートモーティブ社は、EVの需要の高まりを受けて、次世代の電動パワートレイン用ハードウェアの開発を強化する。

800Vの全く新しいシステムにより、充電時間の短縮、航続距離の延長、性能の向上が可能になるという。

GKNの800Vシステム
GKNの800Vシステム

同社の電動システムは20年以上前から使用されており、EVだけでなくハイブリッド車にも搭載されていることから、すでに世界中で150万台以上のクルマを支えているという。

GKNオートモーティブのCEOであるリアム・バターワースは、次のように述べている。

「世界のEV需要は急速に高まっており、GKNオートモーティブが次世代技術によってeドライブシステムのリーダーシップを強化するには、今が絶好の機会です」

「これらのハイテク800Vシステムは、より高速な充電を可能にするとともに、バッテリーの航続距離や走行性能を向上させ、高い効率性を実現します」

「GKNオートモーティブは、ますます電動化された未来を提供し続けるつもりです」

数年以内に実用化か

GKNオートモーティブによると、新しい800Vシステムは開発が進んでおり、現在実環境でのテストが行われているという。同社は効率性の向上により、「自動車メーカーは車両のコスト、複雑さ、重量を削減するために、より小さなバッテリーを採用するようになるだろう」と見込んでいる。

この開発は、フォーミュラEジャガー・レーシングチームとの提携によって支えられており、テストを実施してシステム機能を向上させている。

GKNの800Vシステム
GKNの800Vシステム

「電動モータースポーツという競争の激しい世界で、効率や性能を向上させ、バッテリーの航続距離を延ばすためのテストを継続的に行うことで、サーキットから道路への直接的なつながりが生まれます」

「現在、ジャガー・レーシング向けに開発されている最先端のシステムは、わずか3年で将来の市販モデルに採用される可能性があります」

この動きは、GKNオートモーティブが1月にバーミンガム工場の閉鎖を発表し、519名の雇用を失ったことに続くものだ。同社は世界20か国で事業を展開し、約2万7500人の従業員を擁している。

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