【電動モデルの恩恵】クルマのCO2排出量、前年比11.8%減 過去最高の削減率 英国自動車工業会発表

公開 : 2021.09.18 18:05

自動車業界がEVへの移行を進める中、英国では企業平均CO2排出量の削減率が過去最高を記録しました。

クルマは持続可能な形で製造されている

執筆:Jack Warrick(ジャック・ウォリック)
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)

英国自動車工業会(SMMT)は、持続可能性に関する最新の報告書を発表。英国の自動車メーカーが過去最高のCO2排出量削減を達成したことを示した。

各メーカーはゼロ・エミッション車の開発・生産に数十億ドルを投資している。2020年に英国で登録された車両の10台に1台以上が電動モデルであり、プラグイン・ハイブリッド車(PHEV)だけでも前年比90%増となった。その結果、企業平均排出量を過去最高の11.8%削減することに成功したという。

英国をはじめ欧州各国ではエンジン車の廃止と電動化を急いでいる。
英国をはじめ欧州各国ではエンジン車の廃止と電動化を急いでいる。

英国で生産される全自動車に占める電動モデルの割合は増加の一途をたどっている。バッテリー式電気自動車(BEV)、PHEV、ハイブリッド車が全自動車生産台数に占める割合は18.8%で、2019年の14.8%から上昇。BEVの市場シェアは4.5%で、こちらも昨年の3.4%から上昇した。

SMMTは、2000年初頭と比較して、自動車1台あたりの平均エネルギー使用量が14.2%、水使用量が36.8%減少したことから、自動車はより持続可能な形で製造されていると指摘。また、同期間における廃棄物の合計埋立て量は98.7%減少し、製造時の1台あたりのCO2排出量は36.5%減少したとされている。

しかし、パンデミックの影響で生産量が減少したため、1台あたりエネルギー使用量は前年比で11.2%、廃棄物の埋立ては19.9%、水の使用量は8.3%増加したという。

また、この報告書では英国自動車業界の経済状況についても触れられている。年間売上高は1999年比25.7%増の602億ポンド(約9兆1000億円)、研究開発費は同期間に3倍以上増加しているが、前年比では24.6%減となっている。

パンデミックで業界の重要性を証明

SMMTのマイク・ホーズCEOは、次のようにコメントしている。

「(新型コロナウイルスの)パンデミックは、世界的な供給ライン、旺盛な消費者需要、高度な技術を持つ労働力に依存する自動車産業のような業界に深刻な影響を与えました」

EV、PHEVのユーザーの選択肢は急速に拡大している。
EV、PHEVのユーザーの選択肢は急速に拡大している。

「最新の報告書が示すように、多くの工場が閉鎖され、販売店が閉店するなど、経済と市場の成長は停滞しました」

「しかし、パンデミックの発生により、PPEや人工呼吸器の製造に力を注ぎ、自動車の継続的な整備・修理を通じて国民の移動を確保するという、この業界の重要性も証明されました」

「逆境にもかかわらず、ゼロ・エミッション車に対する業界のコミットメントと投資は衰えることなく、単年度の企業平均CO2削減量は過去最高となりました」

SMMTは、EVへの移行は新モデルの導入によって促進されると考えており、2025年までに現在の2倍となる300種類の電動モデルが市場に導入されると予想している。

同時に、EVの増加に対応するためには、英国内の充電インフラを改善する必要があると指摘している。

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