「ラリーの三菱」大復活! チーム三菱ラリーアート、アジアクロスカントリーラリー総合優勝

公開 : 2022.11.27 15:05  更新 : 2022.11.27 15:05

アジアクロスカントリーラリーに参戦するチーム三菱ラリーアートは、初参戦で総合優勝を成し遂げました。

初参戦で総合優勝

「チーム三菱ラリーアート」は、2022年11月21日~26日にかけておこなわれたアジアクロスカントリーラリー(AXCR)2022年大会に「トライトン」で参戦。最終日を終え、総合優勝を成し遂げた。

「チーム三菱ラリーアート」は、インドネシアのスプリントラリー選手権王者のリファット・サンガー(インドネシア)、タイのクロスカントリーラリーで優勝経験のあるチャヤポン・ヨーター(タイ)が「トライトン」のT1仕様(改造クロスカントリー車両)で上位入賞を狙い、経験豊富なサクチャイ・ハーントラクーン(タイ)が同じく「トライトン」でリファットとチャヤポンをサポートする体制で参戦。

総合優勝したチーム三菱ラリーアート
総合優勝したチーム三菱ラリーアート    三菱

同チームを運営するタントスポーツ(タイ)には、三菱からダカールラリー2連覇の経験をもつ増岡浩が総監督として参画するほか、開発部門のエンジニアがチームに帯同し、テクニカルサポートをおこなう万全の体制でAXCR本番に臨んだ。

SS6でも底力を見せた

総合首位をキープして迎えた最終日のレグ5は、アンコールワット遺跡で有名なシュムリアップが舞台。

最終のSS6は約48kmと短めのコース設定で、ここでの順位変動は難しいと予想された。それだけに、前日まで総合首位をキープして2位以下に8分以上のリードをもって最終SSに臨むチーム三菱ラリーアートのチャヤポン・ヨーターに期待がかかった。

総合首位で迎えたSS6でも攻めの姿勢を見せた。
総合首位で迎えたSS6でも攻めの姿勢を見せた。    三菱

最終ステージとなるSS6はこれまでの5つのステージに比べてより厳しいコース設定となり、大きな穴と深いわだちが連続する荒れたダート、ひとたびぬかるみにはまってしまうと脱出にかなりの時間を要するマッド、そして人ひとりがかきわけてようやく歩けるほどの細い藪道など、距離が短いながらも難易度が非常に高いコース設定。

参加者の中にはマッドから脱出できずに2時間の制限時間内にゴールできなかったチームも続出し、コ・ドライバーの的確なナビゲーション、ドライバーの高い集中力と正確なドライビング、ラリーカーの悪路走破性がカギを握った。

トライトンの105号車をドライブするチャヤポンは、正確で安定したドライビングで大会2日目に総合首位に浮上すると最終日までその座をキープ。

総合優勝をかけた最終のSS6は、ミスコースを犯したり車両にダメージを与えたりしないことを最優先しながらも、守りに徹するのではなく持ち前の冷静なドライビングにより公式タイム44分12秒を叩き出し区間5位、総合タイム8時間22分42秒を記録し、初参戦ながらアジアクロスカントリーラリーの総合優勝を飾った。

最終SSに臨んだ118号車のリファットは、コ・ドライバーの的確なナビゲートにより安定した走りをみせ、SS6の公式タイムは48分8秒で区間7位ゴール、総合タイムは8時間39分56秒を記録した。

増岡総監督は、「今回はラリーアートの名の下でモータースポーツシーンに復帰する初めてのイベントで、わたし達三菱自動車にとっても非常に大事なラリーでした」

「上位で完走できれば上出来と思っていましたが、総合優勝することができて大変嬉しく思います。エンジニアとメカニックが『トライトン』を毎日完璧な状態でコースに送り出し、ドライバーとコ・ドライバーがコース上で『トライトン』のパフォーマンスを最大限に引き出してくれました」

「今回の勝利はチームワークと三菱自動車が長年培ってきたノウハウによる賜物です。チーム三菱ラリーアートは来年の参戦も視野に入れ、しっかりとチーム体制、そしてラリーカーを準備していきたいと思います。今回応援してくださったファンのみなさま、多大なるご支援を頂きました協賛各社様、本当にありがとうございました」とコメントした。

記事に関わった人々

  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

三菱の人気画像