ミナーバの三和です。

近年、新規にご来店なさるお客様は「先日アルファを中古車屋で買ったのですが、調子が良くないので診てください」
という方がけっこうおられます。

その大体が『各部整備済み・タイミングベルト交換済み・セレスピードのオーバーホール済み』といった触れ込みの車両なのですが、
実際に車両を診てみると、なんとも頭をかしげるモノばかり。

そういったクルマのほとんどが、アルファや欧州車の整備に慣れていないと思われるメカニックが
作業をしたと思しきもので、時には非常に危険なケースもあります。
　
　

例えば、こちらの156ツインスパークはエンジンルーム内を点検していて、「おや？　何だか風景がおかしいぞ」
と感じたのでよくよく見てみると、エンジンルーム内のガソリンのラインが汎用の燃料ホースに換えられて、
ホースバンドで留められているではありませんか！　恐らくは経年劣化で燃料漏れが発生していたのを
汎用の燃料ホースで修理したのだと思われます。

純正の状態ですとここは差し込み式のジョイントになっています。この部分、中を流れるガソリンには
かなり高い圧がかかっていますので、このような処理だと最悪は走行中にホースバンドの部分から
スッポ抜けて、エンジンルーム内に高い圧のかかったガソリンをまき散らす事態も想定されます。
そうなると・・・車両火災の可能性すら考えられますね。

また、適切な方法や専用工具を使わずに作業をされている場合も多く見受けられ、
『タイベル交換済み』とあっても、社外品の安価で粗悪なベルトやテンショナーが使用されていたり、
タイミングがずれてエンジンが不調なクルマも実際に数多く来店されます。

『アルファロメオ専門店』を謳うお店から買われるならともかく、アルファや欧州車に不慣れな中古車さんから
アルファを買われる場合は、『各部整備済み』や『納車整備付』でけっこうな金額を出されるよりも、
『現状販売』でお安く手に入れられ、アルファに精通した整備工場でしっかりとした乗り出し整備を
行ってから乗り出されることをオススメします。その方が結果としてお財布にも優しいのですから。