ストリートライフの吉野です。
昨年よりお預かりしておりましたランチア・デルタ・コレッツィオーネ。
18年間不動で保管されていたというこのクルマ、エンジンのオーバーホール
にはじまり、ボディのリフレッシュ、ルーフライニング張り替え、メーター照明の
LED化、R134aエアコンへのコンバート、オーディオの刷新、サスペンション、
エキゾーストのリフレッシュなど、ストリートライフでできるデルタの整備メニューの
ほとんど全部を投入しての復活となりました。
　
　

そしていよいよオーナー様のもとへ納車の日を迎えましたが、
お住まいはなんと四国は愛媛県！　「伯方の塩」で有名な伯方島です。
距離にして約800キロも離れております！
ピカピカに仕上がったデルタにキズひとつ付けずにお届けすべく、
当社スタッフが丁寧にお運びします。

というわけで真夜中の新東名〜新名神を関西方面へとローダーを走らせます。
飛び石によるキズや虫が付かないように、左車線をキープして
ゆっくりと走って行きます。

ひたすら80km/hで走るマシーンと化して
路面のうねりや継ぎ目で突き上げが起こらないように
アクセルを微妙に抜いたり入れたりしながら走り続けます。

山陽自動車道を通り四国へ渡るしまなみ海道に入ります。
山肌に張り付くように建つ家々や幾重にもつながる島々、
その間に見える造船所のクレーンなど、なかなかの絶景なのですが、
丁寧に車を運ぶことに集中していますのであまり写真はありません。
　
　

島々を繋ぐ橋を渡って、ようやく目的地に到着です。
危惧された天候もなんとか保ってくれて、
デルタを濡らさずにお届けできました。

オーナー様と共にご近所さんや島のお仲間も
次々にやって来て　「これが、軒下に置いてあったあのクルマか〜！」
とお披露目会場状態に！

このデルタを新車で購入され、数年後にエンジン不調が原因で
18年間も眠っていたということで、すっかり蘇った姿に
オーナー様も、ご近所の皆さんも感慨ひとしおのようです。

「新車で買ったときよりキレイになってる！」
と驚かれたオーナー様。

クルマに乗り込み、イグニッションONでエンジンに火が入り、
静かにアイドリングしている様子に、また一言。
「まさか、ここまでキチンと直るとは想像しとらんかったわ！」
とたいそうお喜びいただけました。
　
　

納車記念に、オーナー様、赤瀬モータースのみなさんで
記念写真をパチリ！

この度はランチア・デルタのレストレーションのご用命、
ありがとうございました。
　
　

そういえば、赤瀬モータースさんの工場では
社長さんの個人的プロジェクトのハチロクトレノ・クーペ
のレストアも進行中とのことで、
こちらもできあがりが楽しみですね〜
　
　

そして、皆さんに別れを告げ、再び800kmの旅路へ･･･
帰りは強烈な雨に見舞われました･･･