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新車に入ったわずかなキズ、塗るか? 塗らないか? リスクを考え最小限に


こんにちは、羽鳥鈑金塗装工業所のハトリです。
こちらのベンツ、新車おろしたてなんですが、
リアバンパーをチョロッとやっちゃった
ということで補修を承りました。

で、上の写真は最終仕上げ中のものなんですが、
一般的にはバンパー交換や一本丸塗りという対応になるかと思うのですが
あえて部分的な補修にとどめています。

ほんのわずかなキズで塗るのか? 塗らないのか? という選択になったとき
私は「塗らない」派なんです。…って鈑金塗装の仕事をしていて
そんなことを言っている時点で終わってんな…という声が聞こえてきそうですが
いや、違うんです。

このベンツ、新車です。お客様はこれから人生、このクルマと長い時間を歩んでゆかれます。
これが例えばヒトならば「健康になれるから手術しましょう!」と小さなケガの度に
手術ばかりしていたらどうでしょうか? おそらく年齢を経るごとに古傷が痛み…
一方、大きな手術をせず自然治癒で治ったキズ…
後々を考えるとどちらにリスクがあるといえるでしょうか? それと同じことではと思います。

「こんなクルマすぐに売っちゃうからいいんだ」というのであれば、バシバシ塗って
どんどん部品交換するのがよろしいでしょう。でも、やり過ぎると補修歴がついてしまい
売るときになってから価値が下がってしまうコトもあるから難しいですね。

今回のケースではわずかなキズですが、修理するためにはやはり塗装せざるを得ない。
けれどオリジナルの塗装をできるだけ残すことを考えて、塗るのは最小限で済ませたいから
『プレスラインで塗装を切る』『日数(時間)をかけて薄塗り塗装で仕上げる』
といった方法で修理を進めました。


…その結果、時間と手間がかかってしまい、最終仕上げが納期ギリギリに…となってしまいますが
最後の最後まで、クルマに手を加えるのは最小限にとどめたい、と思うのです。
「バンパー外して一本塗りで20万円なり!」なら、サッと仕事して「ハイっありがとうございます!」
ですが、そういう仕事をしてくれるところはいくらでもあります。
ディーラーさんに行けば済む話で、私どもの出る幕はありません…

そのクルマとお客様のコトを考え、後々までどうするのがベストなのか…


無事に完成して、お客様にお引き渡しできる準備が整いました!

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