スペシャルショップ

NA・NBロードスターサイドシルの錆、溶接せずに修理する理由は?



羽鳥鈑金塗装工業所のハトリです。
 
NB型のマツダ・ロードスターはウィークポイントの
サイドシルパネルのインナーの錆を修理中。



袋状になっているボディパネルのインナー側にダメージがありますが
溶接して手当てするまでものものでもないので、無理に溶接はしません。


サビを落として、プライマーを塗布します。
 
 


そしてこちらは同時進行中のNAロードスター。
同じくサイドシルの錆を修理しています。




安定の錆感……
アウター側のパネルをFRP製に置き換えます。


この錆を落とすのが大変なのですが、ガンバリます……
 
 
ココまでの作業の様子を見て、
「おたく、溶接苦手だからFRPにするんでしょ?」とか
「FRPだから安く済むんでしょ?」などと、いわれがちな
このロードスターのサイドシルの修理ですが
どちらも間違い!
 
ワタクシ、溶接大好きです! 溶接機も最新のを揃えているし、
溶接したくてたまらない!
FRPの方が手間がかかり、溶接の方が早く作業ができます。
 
なんていうと、FRPにするメリットは? となりますが
FRPを使うと、溶接をしない=ボディの鉄板に火(熱)を入れないということなのです。
 
特にロードスターのサイドシルの溶接部分は、構造的に仕方ないけど
錆びやすいと私は思います。でも、それに文句を言っても仕方ない。
 
昔は、鉄板を溶接して修理してきましたが
「これでもう大丈夫! 安心して乗ってください」と今のように強くお伝えし
納車することは、溶接で直していたときには言えませんでした。
それは、いつか溶接の熱が入った弊害が出てくるから。
 
だけどFRPで接着にしてからは、「できるだけのことはしました、溶接よりは長持ちします」
と太鼓判を押して納車させていただいています。
 
しかし、オーナーさんとしては
「元々鉄板のパネルをFRPにって……強度が落ちるんでしょ?」と思われるでしょうが、
逆に、今までサイドシルが錆びている状態で走行していて、
ボディが弱くなっていると感じられました?
 
たしかに、強度的な面はあるでしょうが、感じ取る剛性感としてはそこまで違いはありません。
その強度も、もしかしたら溶接より上がっているかも?
レーシングカーや現行車ではボディパネルの接合にパネルボンドが多用されていますからね。
 
もちろんご予算にもよりますが、可能な限りキレイで長持ちするように
旧い技術にとらわれず、良いモノは取り入れて直していきます。

羽鳥鈑金塗装工業所

神奈川県横浜市都筑区川向町922-20
TEL : 0120-471-980(フリーダイヤル)/ 045-471-9800
営業時間:9:00〜21:00 定休日:日曜日(ただし連絡いただければ受付対応は可能)
http://www.hatori.co.jp/ E-mail : [email protected]