RMヴィッラ・エルバ・オークション

●2015.05.23　コモ／イタリア 恒例となったヴィッラ・デステ・コンクール・デレガンスに協賛するオークションとしてRMヴィッラ・エルバ・オークションが開かれた。格式の高いコンクールの併催オークションだけに、選りすぐりのコレクターズカーが用意された。  
5月のRMサザビーズ・オークションは、テキサスでのポール&クリス・アンドリュー・コレクション・セールに続き、ヴィッラ・デステ・コンクール・デレガンスにジョイントするカタチで、ヴィッラ・エルバ・オークションが開かれた。 会場の関係から数多くの台数を持ち込めないことから、最近の人気モデルを中心とした38台のコレクターズカーが用意された。この内の1台はブロンズ製 1/1スケールのブガッティ・タイプ35のオブジェだったが、こちらは863万円で落札された。またコモ湖畔でのオークションだけに、リーヴァのパワーボートも用意された。 ここで最高落札額を記録したのは1952年型フェラーリ 212 エクスポート・バルケッタ・トゥーリングの9億48万円で、これに1963年型フェラーリ 250GT ルッソ(2億7015万円)、1985年型フェラーリ 288GTO(2億5514万円)、1960年型フェラーリ 250GT ピニンファリーナ・カブリオレ・シリーズ II(2億1012万円)、2002年型エンツォ・フェラーリ(1億6884万円)と、トップ5を新旧のフェラーリが占めた。 しかしオークションの目玉となっていた1960年型フェラーリ 250GT SWB コンペティツィオーネはこれまでの落札額を更新するか注目を集めたが、最低落札額まで届かず流札してしまった。おそらく最低落札価格は数十億円に設定されていたと思われる。また1961年型フェラーリ 250GT SWB カリフォルニア・スパイダーも流札している。 このほか4353万円を記録したフェラーリ 512BBiは、走行1万kmが評価されこの値段に。驚かせられるのがモダンモデルの上昇で、スーパーアメリカ、599GTB、458スペチアーレAがとてつもない額まで値を上げている。一方で195インテルは存在感が弱いためか、1億6750万円の最低落札額届かず流れている。 フェラーリ以外では1953年型フィアット 8V カブリオレ・ヴィニャーレ(1億3658万円)、1971年型ランボルギーニ・ミウラ P400S(1億3658万円)、1973年型ポルシェ 911 カレラ RS 2.7 シュポルト・ライトウェイト(1億3508万円)が100万ユーロ越えを果たした。 ヴィッラ・デステゆかりのアルファ・ロメオ 6C 2500SS ヴィッラ・デステ・クーペも用意され、1億506万円で落札されている。一時期高騰していたランチア・アウレリア B24Sだが、ここではコンバーチブルということもあるが4203万円で終了している。一方でストラトスは値上がりを続けており、ここでは5779万円を記録した。 今年のRMヴィッラ・エルバ・オークションでは、本当に価値のあるクルマか否かがシビアに評価された結果となった。この世界でも2極化が着々と進んでいることが見えてくる。 今回は出品された台数が少ないため、全車をお目に掛けよう、

1€(ユーロ)=134円で計算　NS=落札不成立。日本円価格の括弧内の金額は、主催者が発表した予想落札価格。