【4気筒モーガン史上最高】モーガン・プラス・フォーへ試乗 BMW製ユニット採用 後編

公開 : 2020.06.12 15:20

6気筒エンジンを搭載した姉妹モデルより、シンプルで良質なハンドリングを備える、最新のモーガン・プラス・フォー。魅力あふれるドライビングが楽しめますが、やや高めの価格がネックでもあります。英国編集部が評価しました。

選ぶならMTでワイヤーホイール

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
モーガン・プラス・フォーのMTは、操作感はやや重いものの、過度な反発や渋さがあるわけではない。日常的な速度域でも、クルマとの一体感を強めてくれる大切な要素になっている。

クラッチペダルを踏み込む重さは適切で、つながりも漸進的。シンプルに、操作する楽しさがある。

モーガン・プラス・フォー(英国仕様)
モーガン・プラス・フォー(英国仕様)

一方でATの方は、ドライブに入れたままだとやや変速が忙しない。どこか、クルマが勝手に走っているような感覚すらある。クラシカルな雰囲気のモーガンだけに、少し奇妙だ。

試乗車は、停止中のクリープの効きも強いようだった。信号などでクルマを停めたら、想像以上に強くブレーキペダルを踏んでいないと、勝手に前へ進んでしまうほど。筆者なら、間違いなくオートマではなく、マニュアルを選ぶだろう。

モーガンでは、追加費用でオプションのアルミホイールも用意している。だが、ワイヤーホイールも充分に素敵に思う。余計なお金も掛からない。

標準の15インチのワイヤーホイールでも、充分なグリップ力を生んでくれる。サイドウオールも分厚いから、乗り心地の面でも有利だ。

プラス・シックスと比べるとパワーで劣るプラス・フォーだが、公道で許される速度域でも、充分に甘美なハンドリングを楽しめることが強み。プラス・シックスでは味わえなかった。

理由の1つに、シャシーの幅の狭さがある。プラス・シックスより全幅は78mm狭い。加えて軽量なエンジンのおかげで、フロントが軽いということもあるだろう。タイヤの幅も狭く、よりデリケートな操縦性を得ている。

郊外の一般道ペースがスイートスポット

市街地の速度域でも、プラス・フォーはとても気持ち良い。操作系の重みと反応は一貫性があり、とても穏やか。低速域での乗り心地にも優れている。

英国の郊外では一般的な流れとなる、80km/hくらいまで速度を上げると、モーガンは本領を発揮しはじめる。自信を持って、ドライバーはプラス・フォーを導いていける。フロントタイヤはステアリングホイールから離れた位置にあるが、それを感じさせない。

モーガン・プラス・フォー(英国仕様)
モーガン・プラス・フォー(英国仕様)

速度が上がると、操縦性も乗り心地も、流暢さが増す。トルクは太く、クルージングも容易。ドアからの風切り音も少なく、フロントガラスは気流を頭上へ流してくれる。

運転が楽しく、過度な速度域に踏み込む必要もない。リスクも小さい。モーガン・プラス・フォーに残る、クラシックスポーツらしさだといえる。

そこからさらに速度域が上がると、心地よさが薄まってしまう。荒れた路面では、乗り心地がギクシャクしてくる。プラス・シックスと同様に。

サスペンションのストロークが、大きな入力に対応できるほど充分ではないのだろう。バンプストップを打つことも多く、シャシーへ掛かるストレスも大きいはず。乗り心地の悪化に合わせるかのように、操縦性のスムーズさも落ちていく。

ステアリングのレシオはスローで、コーナーの頂点では探るように切り増しが求められる。ある速度域を越えると、攻め込むほどに、俊敏性が不足していることが見えてくる。

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