【日産の輸入 大幅アップ】6月のインポートカー登録台数 9か月連続マイナスも、復調の兆し?

公開 : 2020.07.07 07:50  更新 : 2021.04.26 14:59

インポートカーの販売レポートです。6月は、日産の登録台数が大幅にアップ。2019年の同月と比べて、177.8%も増えました。もちろん、話題の新しい電動SUV「キックスeパワー」の効果なのです。

日産キックス三菱ミラージュが影響

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

2020年6月の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同月比31.9%減の2万1252台と、9か月連続で前年実績を下回った(JAIA:日本自動車輸入組合まとめ)。

また、日本メーカーの輸入車を含めた台数でも、同28.9%減の2万5354台と、9か月連続でのマイナスとなる。

日産キックスeパワー(e-POWER)、改良新型の三菱ミラージュ、またホンダ新型アコードは、タイで生産し日本に輸入される。
日産キックスeパワー(e-POWER)、改良新型の三菱ミラージュ、またホンダ新型アコードは、タイで生産し日本に輸入される。

この結果、2020年上期(1~6月)の外国メーカー車の新規登録台数は、前年同期比23.2%減の11万4380台と2年連続の前年割れ。

また、日本車メーカー車含でも、同21.7%減の13万7826台とマイナスに落ち込んだ。

6月単月では、一部の日本メーカーに新型車効果が出たことがトピックの1つ。

日産がタイの工場から新型コンパクトSUVのキックスを、三菱自がタイの工場から大幅改良したコンパクト・ハッチバックのミラージュを輸入して発売し、登録台数を大いに伸ばす。

日産は前年同月比177.8%増(2111台)、三菱自は同14.8%増(248台)と、久々のプラスを記録した。

受注状況を鑑みると、この傾向はしばらく続きそうである。

輸入車の今後の展望について、関係者に話を聞いてみよう。

1月~6月のまとめ 7月以降の展望

輸入車市場の動向に関してJAIA関係者は、「2020年上期の外国メーカー車の新車販売は、新型コロナウイルスの影響が重くのしかかった」と説明。

「4月7日から5月25日にかけて発令された緊急事態宣言によって販売店への客足が鈍り、ディーラーも時短営業をせざるを得なかった結果、前年同期比で23.2%減と大幅なマイナスを記録する。昨年の消費税増税の影響が残っていることも、低迷した一因」

6月中旬に実車披露を行ったランドローバーの新型ディフェンダー。来店をすることなく、オンラインで商談予約をすることができる。
6月中旬に実車披露を行ったランドローバーの新型ディフェンダー。来店をすることなく、オンラインで商談予約をすることができる。

「また、日本メーカー車も同13.5%減の2万3446台と苦戦し、輸入車全体では同21.7%減と前年実績を下回った」

「ただし、6月期は前月に比べてマイナス幅が10%以上も改善。最悪の状況は脱しつつある」と解説する。

今後の展開については、「緊急事態宣言の解除後は、徐々にだが販売店への客足は戻っている。また、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に力を入れ始めた一部ブランドのオンライン販売も、次第に効果を上げ始めている。新型車や特別仕様車の発売、販売キャンペーンの展開なども、今後いっそう積極化される予定なので、回復基調に乗る可能性は十分にある」と期待を示す。

一方で「景気の不透明感による消費マインドの低迷、そして現地工場での生産一時停止に伴う輸入の滞りなどは不安要素」と指摘した。

続いて、ブランド別の成績を確認しておこう。

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