【残念、次世代エボ凍結!?】三菱自動車、悲惨な状況 新たなる局面へ 命題スモール・バット・ビューティフルとは?

公開 : 2020.07.29 07:52  更新 : 2020.07.29 17:53

三菱自動車が2020年7月27日に開いた会見で、経営の実態が見えてきました。純利益は1762億円の赤字。そのほかの数値をまとめるとともに、三菱が今後、どのような回復を試みるのか、わかりやすく伝えます。

もくじ

三菱の経営 状況はさらに厳しく
大きな方向転換 その内容は多岐に
アセアンありきのモデル構成を徹底
スーパーEV「エボ」はどうなる?

三菱の経営 状況はさらに厳しく

text:Kenji Momota(桃田健史)

「やはり、無理だったか……。こりゃ、エボどころじゃない」

三菱自動車が先日(2020年7月27日)に開いた会見で、「これからの三菱」についてその実態が見えてきた。

生産終了が発表された三菱パジェロ
生産終了が発表された三菱パジェロ    三菱

まず、2020年度第1四半期の決算では、売上高が前年同期比57%減の2295億円。販売台数では53%減の13万9000台。純利益は1762億円の赤字だった。

背景にあるのは、もちろん、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響だ。

仕向け別の販売台数を見ると、最も大きく落ち込んだのは、三菱自動車の屋台骨であるアセアン(東南アジア)で68%減、次いで北米が60%減、日本の52%減となった。

併せて公表された、2020年度の通期見通しも、極めて厳しい内容となった。

売上高は、前期比35%減の1兆4800億円。純利益は3600億円のマイナスと予測した。販売台数は25%減の84万5000台と見込む。

市場の回復については、最も回復は早いのは中国と見る。販売台数予測では、前期比でプラスマイナス0%とした。

アセアンも主力市場のタイでの感染が比較的早く収まっていることから19%減と予測。

一方、欧州が47%減、北米が34%減と当面厳しい情勢と予測し、日本は21%減と緩やかな回復を期待している。

そして今回、2020~2022年度の中期経営計画「スモール・バット・ビューティフル」を公表した。

これはどういう意味なのか?

大きな方向転換 その内容は多岐に

スモールだが、ビューティフル?

なんとも抽象的で、わかりにくい表現だ。

最終的にこうした表題としてまとめるまで、社内での意見調整にかなり時間を要したはずだ。

前の中期経営計画「ドライブ・フォー・グロース(筆者訳:成長への飛躍)」では、日本で露呈した軽自動車等の燃費不正問題からのV字回復を最重要視していた。

その中でも、事業の「選択と集中」が強調されてきたが、今回は「スモール」とはっきり明記した上で大ナタを振るった。

まずは、固定費の削減。

筆頭は、リストラだ。人員の適正化として、前期比で15%削減と明確に数値化した。固定費全体で20%減なので、その4分の3にあたる。

残り4分の1を、マーケティング費用抑制や、働き方改革と称してオフィススペースの削減。生産設備では、パジェロ製造の生産を停止する。

こうした「スモール化(事業規模と投資の大幅抑制)」の中で、ユーザーが最も気にするのは、新型モデル開発計画だろう。

この点については、「選択と集中」による全体費用の削減と、欧州向け新規商品投入の凍結という表現を使った。

その上で、具体的にどのようなモデルが生き残って、どれが凍結になるのか?

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