【シビック生産拠点】ホンダ、英スウィンドン工場閉鎖 跡地の売却先決定 7月

公開 : 2021.03.29 18:05

ホンダは英国唯一の自動車工場を7月に閉鎖予定で、跡地の売却先が決定。30年以上の歴史に幕がおります。

英国で唯一のホンダ工場

text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ホンダは、7月に閉鎖予定の英スウィンドン工場を、産業用物流企業のパナトニに売却することが決まった。ホンダは2019年に同工場の閉鎖を決定し、それ以来、積極的に買い手を探してきた。同工場ではシビック・ハッチバックが生産されている。

スウィンドン工場は以前、他の自動車メーカーに売却される可能性があると言われ、スウィンドン市議会議員がイーロン・マスクにテスラによる買収を働きかけたこともあった。しかし、今後も自動車生産に使用される可能性は低いと考えられている。

ホンダ・シビック・タイプR
ホンダ・シビック・タイプR

パナトニは、欧州最大級の産業・物流施設のデベロッパーであり、新規事業を誘致するために7億ポンド(1000億円)以上を投じて工場跡地の再開発を行うとしている。

スウィンドン工場でのシビックの生産は7月に終了し、その後撤収作業を経て、2022年初頭にパナトニへ引き渡される。生産設備は、オンラインオークションを通じて間もなく売却が開始される予定だ。

英国でホンダの製造ディレクターを務めるジェイソン・スミスは、「スウィンドンとその周辺地域にエキサイティングな展望をもたらしてくれる新しい所有者を見つけられたことを嬉しく思います」と述べている。

ホンダは、地域社会に「ポジティブな遺産」を残すことを約束しており、現在、パナトニが必要としていない敷地の活用について検討している。

ホンダは1985年、それまで航空機や列車の生産に使われていた場所にスウィンドン工場を開設した。1989年には自動車の生産を開始。シビックのほか、アコード、ジャズ(フィット)、CR-Vなどが生産され、直近では約3400人の従業員が働いていた。

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