【セナ・エンジンのスピードスター】マクラーレン・エルバへ試乗 ルーフレスの815ps

公開 : 2021.05.30 08:25

アルティメットシリーズ最新の、815psを誇るマクラーレン・エルバ。ブランド最高の楽しさだと、英国編集部は称賛します。

もくじ

249台の限定で英国価格は2億1375万円
加速度は経験したロードカーの中でも最高
完全にクルマとドライバーが一体になる
贅沢な楽しさを堪能できるスピードスター
マクラーレン・エルバ(欧州仕様)のスペック

249台の限定で英国価格は2億1375万円

text:Andrew Frankel(アンドリュー・フランケル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
マクラーレン・エルバには、いくつか触れておきたい数字がある。まず、エルバの英国価格は142万5000ポンド(2億1375万円)もする。最高出力は815psもある。

当初は399台を製造する予定だったが、実際には249台しか作られないようだ。だが、最終的に149台にまで減らされる可能性もある。まだ、希望すれば申し込めるらしい。

マクラーレン・エルバ(欧州仕様)
マクラーレン・エルバ(欧州仕様)

驚くほど高額だが、エルバにはルーフやフロントガラスがない。そんなクルマを買おうと考えるドライバーを、想像できるだろうか。購入動機は運転するためなのか、注目を集めるためなのか。疑問が湧いてくる。

しかし、実際にエルバを試乗した筆者は、買いたいと考えるドライバーのことが理解できる。容赦なく英国サセックスの一般道を駆け巡り、グッドウッド・サーキットを周回させてもらった。

裕福なドライバーが選ぶかどうかには関係なく、エルバはただひたすらに運転するためのクルマだといえる。これは当たり前のことではない。

アストン マーティンV12スピードスターも素晴らしいクルマだが、全力で走るためのデザインではない。マクラーレン・エルバは明確に違う。ハイブリッドを除くマクラーレンとして最もパワフルであり、F1以降で最も軽いモデルでもある。

見た目だけでなく、それ以上の体験が約束されている。デザインも普通ではないが、走りはそれ以上に普通ではない。自己顕示欲のためのクルマではない。

加速度は経験したロードカーの中でも最高

マクラーレンは、エルバのオーナーへ個別にヘルメットを2つ用意してくれる。空力特性に優れた形状のものだ。ほかに防弾仕様のサングラスも付いてくる。筆者は、こちらを着用することにした。

エルバの運転操作は、通常のマクラーレンと基本的には同じ。ステアリングホイールを握る指を伸ばした位置にある、シャシーとパワートレインのモードスイッチが、ほかと異なること以外。

マクラーレン・エルバ(欧州仕様)
マクラーレン・エルバ(欧州仕様)

優れた乗り心地に感心しながら、英国郊外に広がる道を走り出す。ドライバーの目前では、運転に合わせてアクティブ・エア・マネジメント・システム(AAMS)のフラップが跳ね上がる。単なるディフレクターとは呼ばないで欲しい。

エルバのフロントノーズから吸い込まれた空気は、内部で130度向きを変え、ボンネットの排気口から勢いよく吐き出される。ボディの上に巨大な球体状の空気の塊を作り、前から流れてくる空気を上方へ受け流してくれる。ドライバーへ当たらないように。

その気流を実感するには、運転しながら腕を高く上げれば良い。効果を感じ取れるはず。

ただし、アメリカではフロントガラスのないクルマは販売できず、無料オプションとしてフロントガラスも装備できるという。筆者なら追加したいと思うだろう。

先行車の姿が消え、アクセルを踏み込む。エルバの加速度は、筆者が今まで経験したロードカーの中でも最高のものといえそうだ。何しろマクラーレン・セナより車重は軽く、一層のパワーがある。

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