ボルボ、クラウド通信システムの試験を北欧諸国で開始

公開 : 2014.03.26 15:25  更新 : 2017.06.01 02:13

ボルボ・カー・グループは、スウェーデン運輸管理局、ノルウェー道路庁と共同で、個々のクルマから得られた滑りやすい危険な路面に関する情報を、クラウドベースのシステムを使い共有する試験プロジェクトに参加する。

このクラウドベースのシステムを利用することによって、路面の滑りやすい箇所についてのリアルタイムデータは、周辺を走行する車両に注意を促すと同時に、冬期における道路維持管理業務の効率アップにも役立つという。

「このテストは、実際の交通環境において、モバイルネットワーク上でつながった車両が相互に会話をするように通信する、初の実践例です。このシステムによって交通安全がより高まります。」とボルボ・カーの共調 ITS(高度道路交通システム)プロジェクトリーダー、エリック・イスラエルソンはコメントしている。

「現在、我々は 50台の試験車両を所有していますが、来年の冬にはその台数が大幅に増える予定です。我々の目的は、数年以内にユーザーがこの技術を利用できるようにすることです。」とイスラエルソンは付け加えた。

システムの概要は下記の通り。テスト車両が凍結した、あるいは滑りやすい路面を検出すると、その情報が携帯電話の通信網を介してボルボのデータベースに送られる。滑りやすいエリアに近づいている他の車両に対して即座に警告が発せられ、ドライバーは危険な状況を回避することが可能となるというもの。この警告は、インストルメントパネルにある表示によってドライバーに伝えられる。

また、凍結路面に関する情報は、既存の道路管理局の業務で役立てられる情報として、道路管理者にも送られる。道路管理者やメンテナンス作業の従事者は、届いたデータをもとに、冬季における道路維持管理の計画を立て、最新の状況に対応しながら作業を進めることが可能となる。

「道路管理者が大量の自動車の情報にアクセスし、これらのデータを活用することにより、冬季における道路管理業務をより効率的に行うことができます。こうした情報の活用はすべての道路利用者にとって、交通安全をさらに向上させることに役立つ可能性があります。また、不要な凍結防止剤の使用を削減し、環境への影響を最小限に抑えることができます。」とイスラエルソンは述べた。

なお、このシステムを実現するにあたり、道路利用者の個人情報の保護が行われる。個々の車両のデータは道路管理者には提供されず、集計データだけが道路状況を把握する用途に限定して提供されるというものだ。

ボルボ・カーはクラウドを利用するソリューションの開発のために、今後も戦略的な投資やパートナーとの率先した提携を進めていきたいと考えているという。今回の滑りやすい路面の警告システムは、ボルボ初となるクラウドを利用する走行安全ソリューションのひとつ。モバイルネットワークを利用した高度な通信技術による「常時つながっている安心」をお客様に提供する取り組みの一例だという。

「これは始まりに過ぎません。将来的には車両間において重要な情報をやり取りする相互通信が活発になるでしょう。この技術は、交通安全の向上や、運転中の快適さを高める、あるいは交通渋滞の緩和を実現するなど、大きな可能性を秘めています。」とイスラエルソン。

「新車体構造、スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)によって可能となる車両通信技術に注力し、今後クラウドを利用する安全ソリューションを生み出していきます。こうした技術により、2020年までに、新しいボルボ車において、交通事故による死亡者や重傷者をゼロにするという VISION2020 の達成に近づくことができるのです。」とイスラエルソンは語った。

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