日産スカイライン350GTハイブリッド・タイプP

公開 : 2014.03.26 18:20  更新 : 2017.05.29 19:27

国産車のなかでもっと長い歴史を持つクルマは他にあるかもしれないが、代々熱狂的なファンを持つクルマという点では、スカイラインを上回る存在はないだろう。

初代モデルの登場は1957年のことで、当時はまだ日産自動車ではなくプリンス自動車の製品だった。そして製造元であるプリンス自動車が日産に吸収合併されたあとも、約60年弱のあいだスカイラインは作られ続けた。基本的にキープコンセプトのモデルチェンジが少ないために、大ヒットとなったモデルも失敗作となったモデルも生み出してきたけれど、その都度クルマ好きのあいだで「今度のスカイラインはさあ……」という話題に上がることは、潜在的なファンが多いことの裏返しでもある。なんといっても、前述のようにプリンス自動車を日産が吸収合併した際にいくつかの車名が日産に引き継がれたが、2014年現在、現存しているのはスカイラインただ1車種のみ。それくらい、スカイラインの名前は日本の自動車市場において大きな存在といえる。

そのスカイライン、作られ続けて最新モデルはなんと13代目。ご存知のように、今やスカイラインは「北米市場を中心に展開されるインフィニティ・ブランドのミドルサルーンの日本仕様」というのが正確な表現であり、この新型ではついに車体のすべてから日産のエンブレムが消えてしまった。かわりにフロントグリルにはインフィニティのエンブレムが備わり、スカイラインに特別な想い入れのない僕でさえ「時代は変わったなあ……」と思ってしまう。

変わったといえば名前だけでなく、代を重ねるごとにボディの大型化と排気量の拡大はエスカレートし、13代目スカイラインは全長4800mm×全幅1820mmという堂々たるサイズに成長している。そしてエンジン……も正確にはパワートレインと表記するべき内容となり、3.5ℓV型6気筒に1モーターを組み合わせたハイブリッドとなる。これは、基本的にフーガに搭載されるシステムと同じものだ。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記