C7コルベットZ06は650psを発揮

公開 : 2014.06.07 22:50  更新 : 2017.06.01 02:12

来年初頭に登場するシボレーコルベットC7 Z06は、650ps、89.9kg-mのパワー、トルクを持つ強力なパワー・ユニットが搭載されることになる。そのLT4 6.2ℓV8ユニットは、当初634psを発揮すると考えられていたが、最終的に650psにまで引き上げられたようだ。その数値は、これまでに製造されたGMのプロダクション・モデルとしては最高の値である。

Z06というネーミングは、当初は1963年のたC2ジェネレーションで初めて登場したもの。その後C5およびC6でも再び復活している。このC5およびC6のZ06は、スーパーチャージド・ユニットを搭載し、オプションで8速オートマティックが装備されたコンバーチブル・トップ・モデルであった。

シボレーによれば、この新しいC7のZ06に搭載されるLT4ユニットは、フェラーリF12ベルリネッタよりも28%も大きいトルクを持つという。そしてその89.9kg-mというトルクの90%は、2500-5400rpmの間で発揮されるのだという。

エンジンは、ダイレクト・インジェクションと可変バルブ・タイミングを持つもので、オイル・クーリングはドライ・サンプ。また11.0:1の高圧縮比、チタン製のインテーク・バルブ、鍛造アルミニウム・ピストン、機械加工されたコネクティグ・ロッドなどもその特徴だ。

取り付けられるスーパーチャージャーはイートン製のコンパクトな1.7ℓモデルで、20,000rpmの最大回転数を持ち、スタンダードなLT1エンジンに搭載されているものと較べても、僅かに高さが25mmだけ高いというものだ。これは、重心を低くキープするのに有効で、その結果、ハンドリングの改善にも寄与しているという。

シボレーは、まだ新しいC7 Z06の公式パフォーマンスを公表していないが、0-96km/h加速が3.4秒、トップスピードが330km/hという648psのC6 ZR1とほぼ同じパフォーマンスになることは間違いない。

同様にその燃費も発表されていないが、C06 ZR1が6.8km/ℓ、現行のC7のノーマル・アスピレーション・モデルが9.9km/ℓという数値が参照となるだろう。

サスペンションは、伝統的なトランスバース・マウントのコンポジット・スプリングが使用され、これにアジャスタブルなマグネトー・ダンパーが組み合わせられる。4輪ダブル・ウィッシュボーンで、鋳造のアルミニウム・アームによって軽量化が図られている。

ドバイバー・モード・セレクターは、スタビリティ・コントロール、ラウンチ・コントロール、トラクション・コントール、そしてリミテッド・スリップ・デフのロックアップを調整することが可能だ。

ブレーキは、フロントが6ポッドでアルミニウム製、リアが4ポッドで、ブレーキ・ディスクはスティール製となる。ホイールはフロントが19×10、リアが20×12で、ミシュランのパイロット・スポーツ2ランフラット・タイヤがこれに組み合わせられる。

ギアボックスはZ06と同様で、7速マニュアルか8速オートマティックがセットされ、オートマティックにはパドル・シフトが装備される。GMによれば、このオートマティックは、ポルシェのPDKよりも最高で8/100秒早いシフト・アップが可能だと言う。

北米GMの社長であるマーク・ルースは、「新しいZ06は、世界中のエキゾティック・スーパーカーに対抗できるパフォーマンス、テクノロジー、デザインを持っている。」と語っている。

また、バイヤーは、スーパー・スポーツ・カップ・タイヤやブレンボ製のカーボン・セラミック・ブレーキなどがセットされたZ07パフォーマンス・パックを選択することも可能である。更に、カーボンファイバー製のエアロパーツも用意される。

デザイン・ディレクターのトム・ピーターズは、「フレアしたホイール・アーチは幅広いタイヤを収めるためのもの。また、大型化されたエア・ベントは、エンジン、ブレーキ、トランスミッション、ディファレンシャルにより多くのエアを導入するために必要だった。また、よりアグレッシブなエアロパーツは、コーナリングのグリップ向上と、高速でのスタビリティを安定させるための、本物のダウンフォースを発生させるためのものだ。」とコメントしている。

インテリアについては、専用のカラーと、フラットボトムのステアリングが特徴。また、従来のGTシートよりもアグレッシブなコンペティション・スポーツ・シートもオプションで用意される。

シボレーによれば、この新しいZ06は、ニュルブルクリンクでの7分19秒63を打ち立てた2013年モデルのZR1よりも確実に速いとのことだ。

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