ブリティッシュ・クラシック・マラソン2023、参加してみた 30周年「走る」イベント代表格

公開 : 2023.04.18 12:25

30周年を迎えた「走り」イベントの代表格「ブリティッシュ・クラシック・マラソン(BCM)」に参加しました。

30周年を迎えた「走り」イベントの代表格

2023年4月15~16日にかけて、英国のヒストリックカーによるレギュレーショナル・ラリー・イベント「ブリティッシュ・クラシック・マラソン(BCM)」が開催された。

このイベントは1994年にスタートを切っているので、今回は第30回という記念すべき大会となる。

2023年4月15~16日にかけて、英国のヒストリックカーによるレギュレーショナル・ラリー・イベント「ブリティッシュ・クラシック・マラソン(BCM)」が開催された。
2023年4月15~16日にかけて、英国のヒストリックカーによるレギュレーショナル・ラリー・イベント「ブリティッシュ・クラシック・マラソン(BCM)」が開催された。

BCMが初めて開催された当時、日本における古いクルマのイベントは部品交換会に代表される、いわゆる「置き」のスタイルがほとんどで、また「走り」のイベントでも軽いツーリング程度の距離に留まるものが多かった。

BCMも初回は1デイのヒルクライム+αのイベントとしてスタートしているが、第2回からは1泊2日のスタイルになり、走行距離をどんどんと伸ばしていったのである。

はじまりの地、30年ぶりの原点回帰

愛知県岡崎市近辺を起点とすることが多いブリティッシュ・クラシック・マラソンだが、今回のスタート地点は岐阜県土岐市にある焼き物の工業団地、織部ヒルズに設定されていた。

実はこの場所はちょうど30年前にBCMが初開催された地でもある。30年経って原点回帰を果たしたというわけである。

今回のスタート地点は岐阜県土岐市にある焼き物の工業団地、織部ヒルズ。30年経って原点回帰を果たした。今回エントリーしたクルマは69台。
今回のスタート地点は岐阜県土岐市にある焼き物の工業団地、織部ヒルズ。30年経って原点回帰を果たした。今回エントリーしたクルマは69台。

1974年までに生産された英国車、というテーマに沿い、今回エントリーしたクルマは69台。戦前のオースティン・セブンから70年代のミニやロータスまで、多彩な顔触れが揃った。この時代の英国車の多くは過去に同型車がモータースポーツに興じていた歴史があり、一見ラグジュアリーに見えるモデルであってもTPOとしては悪くない。

ラリープレートのステッカーを掲げれば雰囲気は完璧だ。

純粋な腕とスピードを競う場面も!

交通法規を順守するとはいえ、ラリー・イベントであるBCMのコースは参加者たちには知らされていない。

スタート直前に渡されたルートマップを頼りに、コースを正確にトレースし、主催者が設定している設定タイムを予測しながらラリーを進めていく。

ラリーの勝敗を決めるのは全7回のチェックポイントを通過したタイムに、コースの途中に設定された競技の点数を加えたもの。スーパースローやジムカーナ競技等でドライビングの腕を競う。
ラリーの勝敗を決めるのは全7回のチェックポイントを通過したタイムに、コースの途中に設定された競技の点数を加えたもの。スーパースローやジムカーナ競技等でドライビングの腕を競う。

高速道路を使って都市部を抜け、山の麓に取り付き、そこからはBCMならではのコース、つまり決して道幅の広くないワインディングを駆け巡っていく。

ラリーの勝敗を決めるのは全7回のチェックポイントを通過したタイムに、コースの途中に設定された競技の点数を加えたもの。

今回もスーパースローやジムカーナ競技等でドライビングの腕を競う場面が用意されていた。

雨の中、本州を縦断、日本海へ

当初は恵那、そして飛騨高山と走行距離を伸ばしていったブリティッシュ・クラシック・マラソン。2000年代に入ると本州を横断し、日本海に到達している。

今回も日本で唯一、クルマで走行可能な砂浜として有名な石川県羽咋市の千里浜なぎさドライブウェイを堪能した後、宿泊先とパーティ会場になるアローレ加賀に到着し1日目のラリーを終えている。

長距離を走るBCMにとって雨はつきものであり、同時にラリーの気分を盛り上げてくれるスパイスでもある。
長距離を走るBCMにとって雨はつきものであり、同時にラリーの気分を盛り上げてくれるスパイスでもある。

1日目のトピックはまる1日中降り続いた雨だった。古いクルマのオーナーで雨の日に喜んで乗る人などいるはずもない。

とはいえ長距離を走るBCMにとって雨はつきものであり、同時にラリーの気分を盛り上げてくれるスパイスでもあるのだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。BMW 318iコンパクト(E46)/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 撮影

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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