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2016.12.15

アストン マーティン・ヴァルカン ーー AUTOCAR編集部が選ぶ2016年の50台

サーキット専用モデルを今年の50台に選ぶのは正しい判断なのか? それも途方もないプライスタグが掲げられ、わずか24台だけしか生産されない限定モデルである。しかしそのテクニカルシートには、アストン マーティンの気骨を見せつけられるスペックが並んでいた。

コクピットに半分めり込んでいるフロント・ミドシップの7.0ℓ V12ユニットは、エレクトリック・アシストもなければ、ターボ過給も受けていない。そこから叩き出される800bhp以上という数値は、現代のロードカーとしては桁違いのものだ。ランボルギーニ・アヴェンタドールSVやフェラーリF12tdfでさえ、到底及ばない。

駆動方式はシンプルなRWDであり、ギアボックスはレース用の6速Xトラック・シーケンシャル(クロスミッション)が採用される。カーボンファイバー・タブはOne-77のものをベースに剛性を上げ、軽量化を施し、FIAスペックのロールケージを備えるなど、50%は新設計されている。

インテリアは、アルカンターラ、本革、カーボンファイバー、アルミニウム、チタンなどの素材が使われ、あえて一部はむき出しにされているものの、すべてが美しく仕上げられている。

7750rpmで発生する最高出力、6500rpmで立ち上がる最大トルク。エンジンは突き抜けるように回り、ギアも一瞬で切り替わる。ダウンシフト時のブリッピングも完璧だ。ずっしりと重みのあるブレーキペダルを踏めばあっという間に速度は落ちる。アジリティに関してはショッキングだとしか言いようがない。ボディが巻きついていくかのように、コーナーを回りこんでいく。

ル・マンに参戦するアストン マーティン・レーシング(AMR)のダレン・ターナーや、GT3の参戦メンバーが開発にくわわったヴァルカンは、アストン マーティンが完全な技術的支援とサーキット・プログラムを提供し、オーナーの専属メカニックを教育するサービスも準備している。

AUTOCAR編集部が2016年の50台に選んだワケ

サーキット専用車とはいえ、この日本にもオーナーが実在するというヴァルカン。いまやその存在意義さえ危ぶまれるV12自然吸気ユニットを積み、エレクトリック・アシストも断ち切ったのは英断である。ゲイドンがおくる次世代のプロダクションにもV12がラインナップされることは間違いない。ダウンサイジングの流れに最後まで媚びないブランドに、AUTOCAR編集部からも喝采を送らずにはいられない。


 

▶ 海外初試乗 / アストン マーティン・ヴァルカン

アストン マーティン・ヴァルカン

●価格:£1,500,000 – 完売 ●エンジン:7.0ℓ V型12気筒

アストン マーティン https://www.astonmartin.com/ja/vulcan

 

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