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ポルシェ968の鬼門、トルクチューブのベアリングも任せて

メッツスピードの鞍貫です。

ポルシェ968のトルクチューブ修理をしています。

ポルシェ968は、1992~1995年まで生産されたFRコンパクトスポーツの最終形態の車両です。

1990年台後半はポルシェにとって、転機とも思える時期で同時期の993は空冷最終、今回の968もFRスポーツ最終、ラグジュアリースポーツの928もこの年GTSで最終を迎えています。

そんな90年代後半の名車968は、924系譜のトランスアクスルFR方式の駆動システムが特徴です。

早い話、前にエンジン後ろにミッションとデファレンシャルが合体したトランスアクスルというシステム。

何かでエンジンからの回転動力を駆動系に伝達しなくては・・・で、今回の修理部品トルクチューブが回転動力伝達を担っている訳です。

国産FRモデルやBMW等トランスミッションとデファレンシャルが別に付いている車で主流のプロペラシャフト。

あれと同じ役割を担った部品です。

ただし、アプローチが少々違いポルシェのトルクチューブは鉄管の中を細いシャフトが回転し、鉄管とシャフトを数点のベアリングで支持しています。

それらをフロアに設けたトンネル内に収めて出きり限りセンターフロアをフラットにしている訳です(たぶん)。

911系もそうですが、兎に角フロアをフラットに、空気の流れを綺麗に整流。

トランスアクスルもエンジンと同じ高さに吊ってマウントして収めてあります。

素晴らしい設計思想の車ですよね。

そんなトルクチューブですが、純正新品は生産中止。

ならば治すしかありませんよね?

当社では純正のベアリングハウジングとストッパを再利用し、中身のベアリングとシャフトの受けのプラ部品をジュラコンでリメイクし修理しています。

純正トルクチューブが新品購入できても値段がもの凄く高価でしたので、昔から当社ではやっていた手法です。

色々見えてくる、ポルシェの思想から来る設計。

やはり他社の20年先を見据えていたのでしょう。

素晴らしいカーメーカーだと再認識させられた一台でした。

これで異音もなく気持ちよい秋晴れをドライブして頂けると思いますよ。

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