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NAロードスターのFRPバンパー修理 ちょっとしたヒビのはずが・・・ 厚みを持たせずに補強

こんにちは、羽鳥鈑金塗装工業所のハトリです。
ユーノス・ロードスターのFRP製社外バンパーの修理の続きです。


当初、両端に比べてセンター部分の隙間が狭すぎる原因は
バンパーの取り付け位置の不良かボンネットやフェンダーの取り付け位置の問題?
といろいろな憶測もありましたが、
 



「取り付け位置の不良により無理がかかり、このように割れたのでは?」
と普通思われますよね? 私ももちろんそう思ったので
取り付け位置を見直さなければと考えておりました。


いずれにせよ、この『ヒビ割れ』を直さないといけないので
作業を開始することに・・・
 
 


外されたバンパー。
ヒビ割れを修理するために削っていきます。
 


裏側はこんな感じ。
黒い塗装のようなモノがカブっている。
この時点で少しイヤな予感はしたが・・・
 


バンパーの裏を削り始めると、なんか様子がおかしい・・・
FRPが割れている感じではない。削り粉の匂いも接着剤系の匂いがする。


普通ならFRPの素地が出てくるのだが・・・
裏面の不具合のある部分を全て削り取ると、イヤ〜な感じの黒いシミが・・・
透けて見える表面も何かされてるよコレ・・・全然ちょっとのクラックじゃないじゃん
作業予定が大幅に変わっちゃうよコレ・・・
 
重い空気の中、表側も削ってみると


じゃ〜ん


見事、欠損部は黒いエポキシ系パテだか接着剤だかで成形されておりました
ヤラレタ・・・泥沼だ・・・


コレを直してあったようだ。
もちろん、反対側も・・・
 
 
さて、やるか! というわけで


削ってみると




あ〜あ、さらにエグレ部は増えたし、裏側もこの通り。
これでは強度も立て付けもあったもんじゃない。
それ以前に割れてきてもおかしくない。
 
 


さて、自称『FRP修理のエキスパート』が直していきますよ。
FRPってきちんとした手順で修理すれば、人の骨同様に修理した部分は強くなるのですが
補修方法を間違えると強度は落ちてしまいます。
 


で、欠損箇所にFRPを盛っていきます。


ガラスクロスで強度を増し、ガラスマットで凹凸を作る
必要とされる部分毎に材料を使い分けながらFRPに新しい命を吹き込む?


裏面・表面共にFRPで欠損部分を造形し、全体的な形を整えます。
強度は新品同様になりました。これがFRPの魅力ですね。

ガラス繊維を固める樹脂は液体に硬化剤を混ぜて硬化させるタイプ。
その分量もポイントとなります。ここはFRP樹脂の息吹を聞きながら
FRPの質感を肌で感じながら、作業を進めていく・・・

「簡単に」とお預かりのはずが、簡単ではなくなった深夜のFRP作業。
どっぷり沼に浸かり、疲労と漂う溶剤とガラス繊維が
謎のテンションにいざなう・・・

そりゃ朝も起きられなくなるわな・・・

羽鳥鈑金塗装工業所

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