ボナムス・レ・グランデ・マーキス・ドゥモンド・グランパレ・オークション

●2016.02.04 パリ／フランス レトロモービルにリンクしてRMサザビースに続いて2月4日にグランパレで行われたのがボナムスによるレ・グランデ・マーキス・ドゥモンド・グランパレ・オークションである。  
アリゾナでのスコッツデイル・オークションを終えて1週間後、ボナムスはパリでレ・グランデ・マーキス・ドゥモンド・グランパレ・オークションを開いた。オークショナーにとっては大変だが、世界中からエンスージァスト集まる人気イベントのレトロモービルの存在を考えると無視できないものがある。 しかし今年は2月3日にRMサザビース、4日にボナムス、5〜6日にアールキュリアルと3連続で開かれるため、客の奪い合いとなった感がある。ボナムスのオークションにはオンリーワンのレアモデルは少なく、また最低落札額が高めだったため流れてしまったものが多かった。また流通数のあるモデルは、3社の物件を比較する等シビアにセレクトされてしまったようだ。そのためボナムス・レ・グランデ・マーキス・ドゥモンド・グランパレ・オークションでは、近年で最低と言える59.5%の落札率となってしまった。 そのためオークションのトップ11を見ると、いつもとは少々異なる顔ぶれとなった。最高落札額を記録したのは1966年型フェラーリ275GTBの2億7117万円で、以下1961年型アストン・マーティン DB4 シリーズ IV(7985万円)、1951年ベントレー・ペテルソン 6 1/2ℓ ダートムアー・クーペ(6328万円)、2002年型フェラーリ550バルケッタ(5917万円)、1964年型ロールス・ロイス・シルバークラウド III カブリオレ(5575万円)、2010年型フェラーリ599GTO(5575万円)、2009年型メルセデス・ベンツ SLR マクラーレン・ロードスター(4671万円)、2002年フェラーリ575Mマラネッロ(4520万円)、2005年型フェラーリ・スーパーアメリカ(4369万円)、1992年型ジャガーXJ220(3917万円)、1967年型シトロエン DS21 カブリオレ・ル・キャディ(3465万円)という結果となった。 ここでコアなエンスージァストの注目を集めたのは珍しいアルファ・ロメオのミニバスと、オリジナル度の高いアルピーヌ・ルノーA110、シトロエン DS21 カブリオレ・ル・キャディだった。注目のCDパナールは最落札額まで入札が届かず流れてしまった。 結果例によってフェラーリが上位を占める結果になったが、クラシック・モデルは275GTBだけで、あとはモダンモデルばかりだった。このなかで575Mマラネッロが4520万円で落札されているが、この個体は177台しか作られなかったLHDのマニュアル・ギアボックス仕様だったためここまで上昇したもの。また出品された550マラネッロのうちの1台は日本仕様だった。 一方でアルファ・ロメオSZとランチア・アウレリアB24スパイダーなどは、最低落札額が入札者のイベージする額より高かったようで流れてしまった。全般的に品定めがシビアになっており、昨年だったら高額で落札されたモデルが流れている。ナローのポルシェ911でその判断基準がはっきりと現れており、今年の動向が垣間見えた気がする。