パリ発 フランス的な「アールキュリアル・ソリションXIセール」
最終更新日:2017.12.02
フランスのアールキュリアルが、パリで “マニアックな” オークションを開催。フランスの「コレクターカー事情」を読み解きましょう。
■もくじ
どんなオークション?
ー「アールキュリアル・ソリションXIセール」とは?
ーポイント1 オークションが愛好家に帰ってきた
どんな車両が出品?
ーポイント2 フランスならではの出品車
ーポイント3 最高値はブガッティ・タイプ35が記録
ーポイント4 ポルシェは12台が出品されたが……
流札? 落札? リザルト一覧
ー「アールキュリアル・ソリションXIセール」リザルト

どんなオークション?
「アールキュリアル・ソリションXIセール」とは?
2017.11.05 「アールキュリアル・ソリションXIセール」
フランスのオークションハウスであるアールキュリアルは、英米のオークショナーと違った独自の内容でファンを楽しませてくれる。10月のメルセデス・ベンツ・セールに続き、パリ中心部のシャンゼリゼにある本社内で、恒例となった11回目となるソリション・セールを開いた。
ポイント1 オークションが愛好家に帰ってきた

フランスのアールキュリアルは、パリに本拠を構えるオークションハウスで、本社で定期的に開かれているのがソリション・セールだ。フランスを中心としたコレクター向けのマニアックなモデルを用意し、逆にここ数年のスーパースポーツは並ばないという対象を絞ったオークションなのである。
ちなみにここで最も新しいモデルは2005年フェラーリ・スーパーアメリカで、逆に最も古いモデルは1896年プジョー・ヴィザヴィ3.3/4HPと19世紀に作られたクルマまでをカバーする。11回目となった今回、76台の4輪車と2台の2輪車が用意された。
どんな車両が出品?
ポイント2 フランスならではの出品車

フランスでのオークションだけに、地元のメイクスであるシトロエン、プジョー、ルノー、シムカの一癖あるモデルと、戦前のブガッティ・グランプリカーから19世紀に誕生したプジョーまでが用意された。これらの1950〜1960年代のシトロエンやシムカなどの国を象徴するモデルは、フランス人にとって忘れ得ぬ存在だけに人気を集めた。
とはいえ定番のフェラーリから独立時代のランチア、チンクエチェント、オークションに欠かせぬ英国製スポーツカー、そしてフランス人が大好きなアメリカ車も並んだ。その中にはASCでセダンをベースに2台のみが作られた1972年キャデラック・ドヴィル・ステーションワゴンが含まれる。この2台はエルヴィス・プレスリーとディーン・マーチンに向けて作られたというヒストリーを持つ。
ポイント3 最高値はブガッティ・タイプ35が記録

いつもとはやや違った顔ぶれとなったオークションだけに、ここで最高落札額を記録したのはブガッティ。
ベスト6は、
1925年ブガッティ・タイプ35(1億9138万円)
1954年ベントレー・コンチネンタルR(1億538万円)
1985年ランボルギーニ・カウンタック5000S(3330万円)
1965年ランチア・フラミニア・ザガート・スーパースポルト(2933万円)
1896年プジョー・ヴィザヴィ3.3/4HP(2775万円)
1968年シトロエンDS21カブリオレ(2775万円)
というフランスならではの結果となった。
ここで注目したいのは19世紀となるクルマ黎明期の1896年に作られたプジョー・ヴィザヴィ3.3/4HPが2775万円を記録したことだ。今ではほとんど現存しないことに加え、素晴らしいコンディションに保たれていたことが評価されたと思われる。フランスの自動車文化の深さを感じさせる。
エンスーの間ではおなじみの存在であるルノー8ゴルディーニ1300は952万円まで値を上げ、グループBホモロゲモデルのプジョー205ターボ16は2458万円で決着がついている。良き時代のフランスの空気を伝えるシムカ・ユイット・スポール・カブリオレ(603万円)とファセル製ボディの1953年シムカ9スポール・クーペ(460万円)どちらも順当といえる額で落札された。
ポイント4 ポルシェは12台が出品されたが

今回のニュースは911以降のモデルが12台用意されたことだ。’70年代以降の911系と914、924、928とバラエティに富んだラインナップが入札を待っていた。終わってみると落札されたのはわずか5台で、以前の高い額で出品されたRSなどのアイテムものがほとんど流れている。高額車で唯一落札されたのは1994年ポルシェ964ターボ3.6(2346万円)だった。以前は高額だった914/6は635万円、924カレラGTRは666万円と落ち着いてきたのはエンスー的には嬉しい限りだ。またヨーロッパらしく928が評価されていることも見逃せないポイントだ。
オークションの主役たるフェラーリだが、ここでは脇役的な存在だった。旧い12気筒モデルは1968年フェラーリ 365GT2+2(2394万円)のみで、4シーターモデルの落札額は落ち着いてきたことが窺える。このほかのフェラーリはユーズドカーショップで買えるようなモデルだったこともあり、落札されたのは7台中3台だけに留まった。
とはいえオークション全体を見れば価値のあるものは相応の額でちゃんと落札される、という最近の流れに変わりはない。逆に評価が確定していないクルマや、バブルで価格だけが先行してしまったようなモデルは、相変わらず残る傾向にあるといえよう。
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