これ以上が思い浮かばない アストン マーティンDBSヴォランテに試乗

公開 : 2019.09.25 09:50  更新 : 2019.09.25 09:54

アストン マーティン製のスーパー・グランドツアラーからルーフを取り除いたヴォランテ。V型12気筒ツインターボを搭載し、価格は25万ポンド(3250万円)に迫ります。700psを超えるパフォーマンスを備えたオープンのDBSを、英国で評価しました。

もくじ

339km/h、725psのコンバーチブル
超軽量とうたいつつ車重は1863kg
オープン状態でV12のサウンドを享受する
日常利用できつつ週末旅行も楽しめる
アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ・ヴォランテのスペック

339km/h、725psのコンバーチブル

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

このクルマの特徴のひとつでもあるのが、少々やり過ぎなところ。何しろ700psを超えるコンバーチブルのグランドツアラーを体感できるのだ。アストン マーティン風にいうなら、「グランドツーリング・コンバーチブル」だろうか。

クーペボディのDBSスーパーレジェーラは通常のグランドツアラーというより、スーパー・グランドツアラーと呼ぶにふさわしい性能を備えている。DB11が目指す性格よりもスポーティという点で、ずば抜けた性能を持つクルマと一般的なグランドツアラーとは、区別する必要があると思う。

 アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ・ヴォランテ
アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ・ヴォランテ

だが両者はだいぶ接近してきており、V12エンジンを獲得したDB11 AMRは高い運動神経を備え、スーパーな領域に踏み込んでいることも事実。先代のモデルラインナップではその区別は難しいところがあったが、よりモデル間での性格を鮮明にするには、SUVとミドシップ・モデルが登場するのを待つ必要がありそうだ。

ソフトトップを羽織るコンバーチブルとなると、DB11ならメルセデス-AMG由来のV8エンジンのみ。V型12気筒を選択できるのはDBSだけだ。フェラーリ812スーパーファストから固定式の屋根をなくしたら、どんなクルマができあがるだろうか。

そんなイメージをアストン マーティンでかたちにしたのがDBSヴォランテといえるだろう。

超軽量とうたいつつ車重は1863kg

アストン マーティン製の5.2L V型12気筒はツインターボで過給。DB11のものとは異なる、過剰なトルクにも対応できる8速ATを介して後輪を駆動する。スペックは華々しい。

725psという最高出力は6500rpmで発生させるが、91.4kg-mの望外に太いトルクが湧き出るのはわずか1800rpm。速く走るのに、ドライバーはアクセルペダルを一生懸命操作する必要はない。

 アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ・ヴォランテ
アストン マーティンDBSスーパーレジェーラ・ヴォランテ

もし右足を深く踏み込めば、静止状態から100km/hに達する時間は3.6秒。そのまま踏んでいると、339km/hという最高速度にオープン状態であっても到達する。オーナーなら一度は体験したいと思うかもしれない。なお走行中でも48km/hまでなら電動ソフトトップの開閉は可能となっている。

DBSのボンネットやトランクリッドを開くと、カーボンファイバー製だということがわかる。素材にもこだわった軽量版「スーパーレジェーラ」でありながら、車重は1863kg。ボディサイズはかなり大きい。価格もオプションを付けない素の状態で24万7500ポンド(3217万円)となっている。

インテリアを見渡すと、DB11ヴォランテとの大きな違いは感じられない。8万7000ポンド(1131万円)もの価格差があることを考えると、これで良いのか少し心配してしまう。上質なレザーが張り巡らされたインテリアは素晴らしい雰囲気なのだが、インストゥルメントの画質はシャープさに欠けるし、エアコンの送風口もプラスティックっぽさが拭えない。

インフォテインメント・システムも、メルセデス・ベンツ製のものがベースながら、1世代前の印象。使いやすいが、スマートフォンと接続するには少し手間がかかる。

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