ランドローバー・ディフェンダーの霊柩車 成功の秘訣 意外な需要も

公開 : 2019.10.05 18:50

ランドローバー・ディフェンダーを霊柩車に改造し、葬儀社を営む女性を取材しました。以外にもランドローバーファンだけでなく、冒険家や農家などが利用するとのことです。今後は他のモデルも霊柩車ラインナップに追加する方針です。

ディフェンダーを霊柩車に

「彼はいつもランドローバーに乗り、ボルボには乗りたがらなかった」これは屈強な男が新型ディフェンダーで川を渡るシーンに使われそうな文言だ。しかしこれは実際には最近の葬儀で、ディフェンダーをベースとした霊柩車を前に語られたお悔やみの言葉であった。

「ご家族は非常に興奮していました」この車両を提供したアルファ4×4葬儀社の創業者、ジャッキ・ウィンネットは語る。「故人が生前ランドローバーを運転する写真を見せてもらいました。彼の大のお気に入りのクルマだったようです」

ランドローバー・ディフェンダー霊柩車
ランドローバー・ディフェンダー霊柩車

一体誰が人生最後のドライブをディフェンダーでと望むのだろうか。わたしは彼女に尋ねた。「多くの需要はあります。ランドローバー好きはもちろんですが、冒険家などもいます。最近若い男性の葬儀を担当しましたが、彼は旅好きで、ランドローバーの購入を計画していたとのことです」

「農夫もしばしばランドローバーでの葬送を好みます。数週間前、わたしはコッツウォルズで故人自身の農地が見渡せる丘の上への埋葬を行いました。親族によれば、皆を常に見守れるようにとのことでした」

軍用車をベースに各所を改造

古いランドローバーが棺をはみ出させてぬかるんだ道を走る姿を想像したかもしれないが、そうではない。ウィネットのディフェンダーは、王室の葬儀にも使えそうな立派なクルマだ。2003年に購入した130を改造したものである。

「軍用車としてレイピア・ミサイルの運搬に使われていましたクルマのようです。130は棺を搭載するのに十分な長さを持ちます。110を使う同業者は、斜めに積まなければならないといいます」

ランドローバー・ディフェンダー霊柩車
ランドローバー・ディフェンダー霊柩車

ウィネットのディフェンダー霊柩車を作ったフォーリーは、非常に良い仕事をしている。リアデッキはポリッシュ仕上げのウォールナット製で、その下に設けられた収納スペースには掃除用具やストラップが収められている。ウィネットはアロイ製のステップやヒンジなどを取りつけたほか、標準のV8ガソリンエンジンを300TDiに載せ替えたりもしている。

日差しの差し込む空き地にとめ、撮影のためヤナギの棺を積み込んだディフェンダー霊柩車は非常に映えていた。ウィネットが器用にオフロードに進入する様を見ると、このビジネスがうまく行っている理由が理解できる。

自分らしい葬儀を求める人に

「わたしはよくこのクルマで未舗装路を走ります。しかし一般的な霊柩車でこんなところを走る様子が想像できますか? デイムラーで触媒を擦りでもしたら、一発でその利益が吹き飛んでしまうでしょう」と彼女は語ります。

彼女はどこからこの4×4霊柩車のアイディアを思いついたのだろうか。それは彼女の体調が悪かった時のことだという。「わたしはがんを患い治療中、将来について考えました。もしそれがあれば、ですが」と彼女は皮肉交じりにほほ笑む。

ランドローバー・ディフェンダー霊柩車
ランドローバー・ディフェンダー霊柩車

「わたしは葬儀社に勤めていたことがあり、人々が自分らしい葬儀を望んでいることがわかりました。そしてランドローバーに長時間接していたこともあり、これを最後のドライブに使うことを思いついたのです」

2003年と2004年には、ウィネットは彼女のディフェンダー霊柩車地元のランドローバーショーに展示した。その時のリアクションは良好で、それから徐々にビジネスが成長しはじめたという。現在、彼女はディフェンダーを使った葬儀を全英で週に3件ほどこなしているという。今回の取材の直前にもコービー、トーキー、ファーンバラでの埋葬に立ち会ったとのことだ。

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