アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオを撮影 70周年記念限定車、日本発売

公開 : 2019.11.11 13:51  更新 : 2021.10.11 09:25

「アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ」が、日本で初お披露目。創立70周年記念の限定車で、11/15〜ウェブで予約販売開始。アバルト・デイズ2019の会場で公開されました。

創立70周年記念

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

カルロ・アバルトにより1949年に設立されたアバルトは、今年で70周年を迎えた。それを記念して10月5〜6日に、イタリアのミラノでアバルト創立70周年を祝うイベントが盛大に開催。その場で発表された記念限定車がアバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオだ。

そして、11月9日に富士スピードウェイで開催された「アバルト・デイズ2019」において、早くもアバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオが日本で初お披露目された。

アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ
アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ

アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオは、アバルトの中で特別なモデルにだけに与えられる「695」というポジショニングが与えられた。アバルトの70年に及ぶ情熱の歴史を体現したモデルに仕立て上げられている。

最高出力は他の695モデルと同様の180psだが、高効率なエグゾースト・システムであるレコードモンツァが備わる。

このパワーを確実に路面へ伝えるためにフリクエンシィ・セレクティブ・ダンピング機能を備えるコニ製ダンパーを採用。マニュアル・ギアボックス車には機械式LSDを備えドライビングの楽しさも追及されている。

外装色 専用のグリーン

ボディカラーは「ヴェルデ・モンツァ1958」と名付けられた専用色の渋いグリーン(イタリア語でヴェルデ)のみが用意される。

これはアバルトが1958年にフィアット・ヌォーヴァ500をチューニングしたフィアット500エラボラツィオーネ・アバルト・レコルドをモンツァ・サーキットに持ち込み、速度記録を樹立したときの由緒あるボディカラーをモチーフに選ばれたもの。

アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ
アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ

ボディサイドの前後フェンダーとサイドスカート部分は、最強のツーリングカーとしてサーキットを席巻したフィアット・アバルト1000TCRをリスペクトしたもので、アバルトを象徴する「グリッジョ・カンポヴォーロ」に塗られ、渋さの中に凄みを放つ。

またフロント・フードにはサソリ、ボディサイド下には伝統のストライプが配され存在感を高めている。

リアスポ 12段階調整可

アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオだけの特別装備がリア・スポイラーだ。

これはカルロ・アバルトが1960年代に生み出した「ADアセット・ヴァリアブル」からインスパイアされたもので、ドライビング・スタイルに合わせてウイングを最大60°起こせ、12段階の角度調整が可能だ。

アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ
アバルト695セッタンタ・アニヴェルサーリオ

また取り付けられるエンブレムは歴史を鑑みたモデルだけに、往年のエンブレムに使われたサソリが描かれ、クレストも当時のデザインにされるなど、こだわりは細部にまで及ぶ。

ウェブでの予約はカルロ・アバルトの誕生日となる11月15日の、モンツァで速度記録を樹立した1958年にちなみ19時58分からスタートする。

今回ウェブで予約販売されるのは100台。その内訳は5速マニュアル/右ハンドルが30台(417万円)、5速マニュアル/左ハンドルが20台(417万円)、ATモード付5速シーケンシャル/右ハンドルが50台(434万円)となる。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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