日本にもいた! 10年前にデロリアンをEVにした男 世界で唯一、急速充電に対応

公開 : 2019.12.05 18:40  更新 : 2019.12.06 15:59

デロリアンをEV化した男、日本にもいたんです。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で存在を知って以来、試行錯誤をかさねてEVが完成。苦労のストーリーや、素朴な疑問「どう洗う?」まで加藤久美子が取材。

もくじ

信頼性が低く、メンテナンス困難なデロリアン
デロリアン、EV化で長く乗り続けられる
2009年3月にEVデロリアン完成!
日頃のメンテナンスは? 洗車は?

信頼性が低く、メンテナンス困難なデロリアン

text:Kumiko Kato(加藤久美子)

デロリアンファンのほとんどがそうであるように、デロリアンをEV化した藤井智康さんも映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で初めてデロリアンの存在を知った。

シンプルでスタイリッシュ、そして機能的なデザインに魅了された藤井さんは、「いつかこのクルマを自分のものにしたい!」と考えていた。

オーナーの藤井さんは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で初めてデロリアンの存在を知り、「いつかこのクルマを自分のものにしたい!」と考えていた。
オーナーの藤井さんは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で初めてデロリアンの存在を知り、「いつかこのクルマを自分のものにしたい!」と考えていた。

藤井さんはもともと、それほどまでクルマ好きというわけではなく、デロリアンが好き、ジョルジェット・ジウジアーロ(デロリアンのデザイナー)がデザインしたクルマが好きだったそうだ。

「いすゞ・ピアッツァ、スバル・アルシオーネSVX、初代ゴルフやパンダもそうですよね。どれも買えませんでしたが、好きなデザインです」

「デロリアンについては台数も少なく、中古車が見つかったとしても信頼性が低く、メンテナンスが非常に難しいことが判明しました」

「色々と情報を集めていくうちに、デロリアンの所有はやはり難しいと。それで所有する夢をあきらめることにしました。」(藤井さん)

当時20代の藤井さんは、デロリアンの所有を一度は諦めた。

しかし、その後、しばらくしてとんでもないアイデアを思いつく。

仕事で環境問題に関わる機会も多く、藤井さんはある研究をしている時に電気自動車に出会い、排気ガスを出さないという以外に、EVの素晴らしい特長を知ることになった。

デロリアン、EV化で長く乗り続けられる

藤井さんが出会った、EVデロリアンになる前のデロリアン。

「ガソリン車をEVに変換することは、CO2削減に大きな効果があることはもちろんですが、さらに、EVは構造が簡単で壊れにくいことも知りました」

全国から仲間を募り「デロリアンEV化計画」としてのプロジェクトをスタートさせた。
全国から仲間を募り「デロリアンEV化計画」としてのプロジェクトをスタートさせた。

「その時、ふと、ひらめいたんです。デロリアンをEVにすれば壊れないデロリアンができるじゃないか? これは面白い! と」

「そして、映画の中でドクがタイムマシンを作った時に自慢げに言ったセリフを思い出しました。『どうせ作るんだったらカッコイイほうがいいじゃないか!』」(藤井さん)

その後、藤井さんは縁あって廃車寸前のデロリアンと出会う。

フロントガラスは割れ、左右のフェンダーはどちらも衝突によって凹んでおり、フロントのFRP部分も割れていた。

ちなみに、デロリアンのボディはほとんどがステンレスでできている。普通の板金工場ではステンレスの完璧な補修は難しいため多くは全塗装してしまうのだが……。

「FRPは船の修理のように直すことができました。そして、左右のフェンダーは板金処理で完璧に直してもらいました」

「とても腕がいい職人さんが関わってくださいました。エンジンもかなり長い間、動かしてなかったのでレストア困難状態でしたがEV化するので問題なし」(藤井さん)

そして、念願のEV化に向けては、全国から仲間を募り「デロリアンEV化計画」としてのプロジェクトをスタートさせた。

 

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