【最高グレード誕生】ポルシェ911ターボ、992にも設定 ボディさらに20mmワイドに

公開 : 2020.03.03 18:29  更新 : 2020.03.04 22:28

992型のポルシェ911にも「911ターボS」が設定されました。フロントアクスル上部では45mmワイドになり1840mm、リアアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1900mmになりました。エンジンにも手が加えられ、最高出力は650psに。

992型ポルシェ911にも「ターボ」追加

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Taro Ueno(上野太朗)

最上級のアイコンが、最新型911(992)にも与えられた。

「911ターボ」の発売開始から45年となる今年、「最大のステップアップ」を求めて開発し直されたという。

ポルシェ911ターボS(992型)。クーペ(左)とカブリオレ(右)
ポルシェ911ターボS(992型)。クーペ(左)とカブリオレ(右)

クーペとカブリオレが同時公開された992型の911ターボは3.8L水平対向6気筒ターボエンジンを搭載。ポルシェはこれを「まったくもって新しいユニット」だと表現する。具体的に冷却/吸気システムが変わっている。

可変ベーン・ターボそのものは先代911から採用されているが、それに改良が加えられたという。タービンのサイズは大型化され、空気を圧縮するコンプレッサー・ホイールも見直された。

結果、70ps/5.1kg-mの増強を果たした。トータルでは、650psと81.6kg-mを2500-4500rpmにて叩き出す。

これを8速デュアルクラッチATを介して四輪に伝える。フロントには最大で51.0kg-mのトルクが行き渡る。

0-100km/hタイムは0.2秒短縮された2.7秒を刻み最高速度は330km/hに到達する。ポルシェは「120mph(=193km/h)に至るまでに、速くなったことが体感できます」という。実際に1.0秒の短縮となり、8.9秒で到達する。

全幅 20mmワイド化で1900mmに

これらのアップデートを、さらにワイドになったボディが包み込む。

フロントアクスル上部では45mmワイドになり1840mm、リアアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1900mmになった。

フロントアクスル上部では45mmワイドになり1840mm、リアアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1900mmに。
フロントアクスル上部では45mmワイドになり1840mm、リアアクスル上部では20mmワイドとなり全幅が1900mmに。

ターボSの標準ホイールサイズ、前:255/35 20インチ、後:315/30 21インチを履きこなすためである。

あわせてPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)も新世代のものになった。ターボSは、フロントに10ピストンのキャリパーを組み合わせる。

車高を10mm低く設定するポルシェ・アクティブサスペンションマネジメント(PASM)スポーツシャシーや、調節可能なフラップを備えたスポーツエグゾーストシステムも用意される。

エアロダイナミクスもアップデート

よりワイドなエアインテーク、二対のフロントライトモジュール、標準装備のダークインサート付LEDマトリックスヘッドライトを装備する新しいフロントエンドは、ターボ特有の外観を備える。

エアロダイナミクスにも手が加えられた。フロントスポイラーは伸長式で、リアウイングは表面積が大きくなっている。ポルシェはダウンフォースが15%向上したと説明する。

フロントスポイラーは伸長式で、リアウイングは表面積が大きくなっている。ポルシェはダウンフォースが15%向上したと説明する。
フロントスポイラーは伸長式で、リアウイングは表面積が大きくなっている。ポルシェはダウンフォースが15%向上したと説明する。

インテリアは、「GTスタイル」のマルチファンクション・ステアリングが目を引く。10.9インチのPCM(ポルシェ・コミュニケーション・マネージメント)が鎮座する。

なお、
・スポーツクロノパッケージ
・18ウェイ・スポーツシート
・BOSEサウンドシステム
も標準で備わる。

ポルシェはまだ日本国内価格を明らかにしていない。

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