【悩ましい8代目の変化】フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5 TSIへ英国試乗 後編

2020.06.08

サマリー

フォルクスワーゲンが強く存在感を示してきた、ゴルフ。8代目はこれまで以上に若々しくモダンなデザインを獲得しています。一方で、先代までの優位さは薄らいだとする英国編集部。1.5Lのガソリンターボを試乗しました。

もくじ

若々しくスポーティなフレーバーを追加
燃費は印象的なほどに良い
翼を奪われた8代目ゴルフ
フォルクスワーゲン・ゴルフ1.5 TSI 130ライフ(英国仕様)のスペック

若々しくスポーティなフレーバーを追加

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
8代目フォルクスワーゲン・ゴルフの、節度ある振る舞いや操縦性、予測や運転のしやすさは期待通り。そこへ、8代目では若々しくスポーティなフレーバーが追加されている。130psの1.5L TSIでも、しっかり変化を体感できる。

全体的なゴルフのドライビング体験として、フォルクスワーゲンの狙いは成功していると思う。フォード・フォーカスと比べて、どんな違いなのかは、日を改めて比較試乗をしてみたい。

少なくとも、7代目ゴルフよりも姿勢制御は引き締められている。ステアリングの反応も、直進状態からの切り始めで、先代より明らかに機敏だ。

限られたコストを感じさせるのが、路面変化が及ぼす乗り心地。セカンダリーライドと呼ばれる部分だ。8代目ゴルフでは、このクラスのハッチバックで秀逸の衝撃吸収性を備えた、最も快適なモデルとはいえなくなってしまった。

試乗したゴルフでは、路面からのノイズや振動がしっかり車内へ伝わってきていた。サスペンション・スプリングが硬くなったことで、路面のツギハギによる揺れも、先代より少し大きく感じられるようだ。

ただし、煮詰められていないわけではない。トーションビームではなく独立サスペンションを備えた、より高いグレードの8代目ゴルフを連れ出して、難敵の英国の道を走らせてみたいところ。

燃費は印象的なほどに良い

試乗車のトランスミッションは6速MTだったが、レシオが長く、一方でエンジンのパワーは抑え気味。変速の質感もあまり冴えないものだった。これらが組み合わさり、ゴルフ1.5 TSI 130は運転が楽しいと、心からいえなかったことは事実。

ハンドリングは正確で機敏。柔軟性やレスポンスも含め、洗練されているものの、素晴らしいと呼べるほどではない。少なくともシャシーは、パワートレインが生み出すパワー以上の走りを許せるようではある。

試乗で得られた燃費は、走りが与えた印象より優れている。約50kmほどを走行した英国での高速道路では、23.0km/L前後を表示していた。空力性能を磨き込んだフォルクスワーゲンの努力が、オーナーへの見返りとして表れている。

排気量1.5Lのターボガソリン・エンジンで、ハイブリッドも付かないハッチバックボディ。23.0km/Lという燃費は、間違いなく感心できる数字だ。

英国の道で初めて試乗した、8代目フォルクスワーゲン・ゴルフ。根本的にプラットフォームは7代目と変わらないものの、効果的にモダナイズされ、明確な違いを生んでいる。欧州での人気を証明するように、英国でも支持を集めるだろう。

AUTOCARでは今後、比較テストと、より詳細を検証するロードテストを行う予定。長年選び続けられてきたゴルフが、最新版でも変わらぬ選択肢なのか、はっきり見えてくるはず。歴史と定評を持つモデルとして、ゴルフが基準とするのは、過去のゴルフだ。

 
最新試乗記

人気記事