【台風シーズン到来】トヨタ/ホンダ、被災地の停電対策に 移動式の発電・給電システム「ムービングe」 実験を開始

公開 : 2020.08.31 19:10

大きなバスのなかに、バッテリーがギッシリ。こちらは、トヨタとホンダが実験をはじめる「ムービングe」。バスに発電・給電設備を搭載した移動式システムです。災害時に停電してしまった地域に電気を届けます。

もくじ

Moving eの実証実験、はじまる
100km程度の派遣が可能

Moving eの実証実験、はじまる

今年も台風シーズンがやって来た。

近年、台風や豪雨などの災害により、家庭・避難所に電気が届かないという問題が発生している。

バスに積まれたバッテリーは、可搬型バッテリー「ホンダ・モバイルパワーパック」36個、「LiB-AID E500」20個。
バスに積まれたバッテリーは、可搬型バッテリー「ホンダ・モバイルパワーパック」36個、「LiB-AID E500」20個。

この課題に対して、トヨタとホンダが技術を持ち寄り、移動式発電・給電システムの実証実験を行うことを発表した。

これは、大容量水素を搭載する燃料電池バスと、可搬型外部給電器/バッテリーを組み合わせた移動式発電・給電システム。「ムービングe(Moving e)」と名付けられている。

走行して移動ができるムービングeについて2社は、「災害時には災害対応の一助として被災地で電力供給を行う一方、平常時にもイベントなどで日常的な活用が可能な“フェーズフリー”のシステム」と説明している。

フェーズフリーとは、日常時・非常時という2つのフェーズをフリーにすることを意味する。

技術面を見ていくと、本システムは、トヨタの燃料電池バス「チャージング・ステーション」、ホンダの可搬型外部給電器「パワーエクスポーター9000」、可搬型バッテリー「LiB-AID(リベイド)E500」、「ホンダ・モバイルパワーパック」、モバイルパワーパックの充電・給電器「チャージ&サプライ・コンセプト」で構成されている。

100km程度の派遣が可能

同バスにすべての機材を積み込んで移動し、燃料電池バスを電源とし、可搬型外部給電器・可搬型バッテリーを用いてバスから電気を取り出し、給電を行うわけだ。

「チャージング・ステーション」は、従来型の「トヨタFCバス」をベースに、高圧水素タンクの本数を倍増させて水素搭載量を増やしたのが特徴。高出力・大容量の発電能力(最高出力18kW、発電量454kWh)を備えており、災害などによる停電時には「パワーエクスポーター9000」を介して、発電した電気を可搬型の大容量バッテリーに貯める仕組みだ。

燃料電池バス「チャージング・ステーション」
燃料電池バス「チャージング・ステーション」

派遣可能エリアは、燃料電池バス対応の水素ステーションより100km程度まで。電力供給量は、最大約490kWh(往復200km走行した場合:約240kWh)となっている。

また、「チャージング・ステーション」は車内に仮眠スペースを設けており、災害発生時には、休憩の場所としても活用することができる。

移動式発電・給電システム「ムービングe」は、2020年9月からの実証に協力してもらえる自治体や・企業に活用してもらうという。

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