【エントリーグレードがイイ】スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WDへ英国試乗

公開 : 2020.11.30 10:25

マイルド・ハイブリッド化されたスズキ・スイフト。トップグレードの英国価格は2万ポンド(270万円)に迫り、上質なライバルに並びます。操縦性は良いものの、非力なエンジンが楽しさを濁していると、英国編集部は評価します。

もくじ

1.2LのデュアルジェットにマイルドHV
ノイズが大きく力不足のエンジン
市街地では従来どおり好感触
スイフトを選ぶならエントリーグレード
スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WD SZ5(英国仕様)のスペック

1.2LのデュアルジェットにマイルドHV

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
スズキ・スイフトに、控えめなフェイスリフトが施された。フロントグリルに新しいクロームメッキのバーが追加され、LEDヘッドライトも獲得。だが、2017年に登場した4代目スイフトとしては、小さな変化といえる。

それ以上に英国仕様で大きな変更となるのが、デュアルジェットと呼ばれる1.2Lガソリンエンジンの獲得。スイフト・スポーツ以外では、唯一選択できるユニットとなる。電圧12Vのマイルド・ハイブリッドは、標準で組み合わされる。

スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WD SZ5(英国仕様)
スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WD SZ5(英国仕様)

マイルド・ハイブリッド自体も、2017年の登場から小さなアップデートを受けている。バッテリーの容量が3Ahから10Ahへと増え、回生ブレーキで蓄えられるエネルギーが大きくなった。トランスミッションはCVTも用意されるが、四輪駆動との組み合わせでもMTが選択できる。

スズキは、「荒れた地形などを走行する農村地域のユーザーや、SUVのようなモデルに頼らず冬場の安心感を得たいユーザーにとっては、理想的な選択」だと説明する。

フェイスリフトに伴い、英国での価格は全体的に2000ポンド(27万円)ほど上昇。より豪華で販売も好調な、フォード・フィエスタやフォルクスワーゲン・ポロなどのライバルに、スイフトが接近することになった。

その穴埋めとして標準装備が充実され、1万4749ポンド(199万円)のエントリーグレード、SZ-Lを追加している。今回試乗したのは、トップグレードとなるSZ5。5速MTに四輪駆動という組み合わせだ。

ノイズが大きく力不足のエンジン

英国のスイフトには、リアカメラにアダプティブ・クルーズコントロール、LEDヘッドライトが標準で搭載される。さらにSZ5では、16インチ・アルミホイールにキーレスエントリーなどが付く。価格は、1万8749ポンド(253万円)と強気だ。

小排気量で馬力控えめのエンジンからパワーを振り絞るドライビング体験は、楽しいことが多い。空いたカーブの続く道を、弾けるように走るのは気持ちが良い。しかし、スポーツではない通常のスイフトでは、そんな言葉があまり当てはまらないのが残念。

スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WD SZ5(英国仕様)
スズキ・スイフト・デュアルジェット・ハイブリッド4WD SZ5(英国仕様)

ライバルがターボ過給に流れる中、自然吸気を守り続ける姿に、純粋主義者は惹かれるかもしれない。だが実際に運転してみると、ターボのメリットを実感することになる。

アクセルペダルの操作に対する反応は鈍く、満足いく加速を得るには、変速する前にきっちり回転数を上げる必要がある。味付けが良ければ気持ちの高まる作業になり得るが、デュアルジェットの場合、大きすぎるノイズで心からは楽しめない。

特に合流車線や追い越し時には、ノイズが目立ってしまう。ボリュームの増加に合わせて、望み通りの加速や速度が得られない点も、もどかしい。

高速巡航時でも、エンジンのノイズは車内に充満。上り坂では、エンジンが必死なことがわかってしまう。

燃費は、スズキが主張するほど伸びない様子。英国のカタログに載る平均燃費は18.3km/L。だが今回の試乗で、様々な条件の約160kmを走行した時の燃費は、15.9km/Lを超えることはなかった。

 

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