【SUV市場に参戦】ミツオカ・バディ、他社とは異なる個性 RAV4が、70sアメリカンに変身 先行予約はじまる

公開 : 2020.11.26 11:00  更新 : 2021.10.11 09:37

「光岡バディ」の実車を、たっぷり撮影。懐かしのアメリカン・テイストで仕立てられたミツオカのSUV。ベース車両はトヨタRAV4ですが、アメリカ車を思わせる存在感のあるフロントマスクで大きくイメージを変えました。

70年代アメリカ車のイメージ

text&photo:Kazuhide Ueno(上野和秀)

ミツオカ初となるSUVのミツオカ・バディが、11月26日に正式発表された。

バディのスタイリングは、70年代から80年代のアメリカンSUVのテイストを令和の目線で見事に表現。フロントビューは、RAV4がベースと思えぬ堂々とした仕上がりとなっている。

ミツオカ・バディ
ミツオカ・バディ    上野和秀

リアデザインも一新され、縦長のテールランプやクロームメッキのバンパー、リアエンドのブラックパネルも往年のアメリカン・ステーションワゴンを彷彿させる。

車名のバディは英語で「友達」や「相棒」という意味。

バディのコンセプトが「自然体でサラリと乗りこなせる相棒」と謳われていることからも、相応しい名といえる。

初披露に立ち合った同社の幹部陣は、人気のSUV市場に投入されるバディについて、他銘柄と異なるキャラクターを持つと説明した。

他社のSUVとどう違う?

営業企画本部担当執行役員の渡部稔氏は、「バディは、Tシャツにジーンズでさらっと乗れるSUVを目指しました」と話す。

「輸入SUVはフォーマルで堅苦しい。そのため、(バディは)1970~80年のアメリカン・ヴィンテージのイメージで進めました」

ミツオカ・バディ
ミツオカ・バディ    上野和秀

開発課の青木孝憲氏は、「当初はもっとヤンチャでワイルドだったのですが、アメリカン・ヴィンテージの方向性に、日本車が持つ良さを加えて誕生」させたと明かした。

そのうえで、「これまでFRPを使っていた部分を、PPやABS樹脂に変更して、品質を向上させています」と解説

光岡章夫社長は、同社初のSUVを「弊社として2年前のロックスター以来の新車になります。バディの完成した姿を見るのは今日が初めて、とにかくカッコいいですね。価格も頑張りました。バディと皆さんで一緒に楽しんでほしい」と紹介した。

ミツオカ・バディ 内装/サイズ

バディのベース車両は、前述のとおりトヨタのSUVモデル「RAV4」である。

キャビン部分はそのままだが、フロントセクション、リアスカート、リアゲート部分を新たに作り直してイメージを大きく変えている。

ミツオカ・バディの前席内装
ミツオカ・バディの前席内装    上野和秀

エンジンフードはスティール製だが、フェンダーやバンパー、リアバンパーはポリプロピレン製、クロームメッキのグリルや前後バンパーはABS製で仕上がりと生産性を両立。

パワートレインはRAV4をそのまま受け継ぎ、2.5Lのハイブリッドと、2.0Lガソリン・エンジンを採用。

駆動方式は2.5LハイブリッドがE-Fourと2WD、2.0Lガソリンはダイナミック・トルク・ベクタリング4WDと2WDを設定。

ボディサイズは、全長4730×全幅1865×全高1685mm。RAV4に対し全長が130mm、全幅が5mm拡大されている。

グレードは、2.0Lガソリン仕様が、20ST(4WD/2WD)、20DX(4WD)、20LX(4WD)という構成。

2.5Lハイブリッド仕様は、ST(E-Four/2WD)とDX(E-Four)が用意される。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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