【シリコン利用検討】ポルシェ 高性能EVバッテリー開発へ セルは「未来の燃焼室」

公開 : 2021.03.19 21:25  更新 : 2021.03.19 23:32

ポルシェは、エネルギー密度を高めたEV用バッテリーの開発計画を発表。充電インフラの拡充も目指しています。

限定モデルやレース向けに開発

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ポルシェは年次決算発表を前に、最上位モデルのEV用に高性能バッテリーを開発する計画の詳細を発表した。エネルギー密度を高め、充電時間を短縮するために、バッテリーの陽極にグラファイトではなくシリコンを使用することを検討している。

ポルシェ初のEVであるタイカンは、800Vの充電アーキテクチャーを採用した最初の量産EVでもあり、同社はさらなるバッテリー・イノベーションを目指している。

ポルシェ・タイカン4S
ポルシェ・タイカン4S

この新技術を採用したバッテリーは、限定生産される高性能フラッグシップカーやカスタマー・モータースポーツカー向けとなる。しかし、将来の市販モデルに搭載されるパワーユニットには、「得られた技術的経験が生かされる」と同社は述べている。

試作ユニットは欧州で製造され、ポルシェは今後、「高性能バッテリーの完全な生産チェーンを欧州で確保する」としている。

ポルシェのオリバー・ブルーメCEOは、バッテリーセルを「未来の燃焼室」と表現しながら、次のように語った。

「ポルシェの電動化された高性能スポーツカーやレーシングカーには、最も高いバッテリー技術が求められています。これらの要求を満たすために、ポルシェは特別な高性能セルを必要としています。シリコンは大きな可能性を秘めています」

欧州で独自の充電インフラ展開

バッテリーの開発プログラムと並行して、ポルシェは独自の急速充電ネットワークを「欧州の主要な高速道路や自動車専用道路」沿いに展開し、現在出資しているのイオニティのインフラを補完する計画を立てている。

各ステーションには、6台から12台の充電器が設置され、350kW以上の充電が可能になる。これはポルシェが、現在270kWに制限されているタイカンよりも、さらに高速の充電技術の開発に取り組んでいることを示唆している。

ポルシェ・タイカン4S
ポルシェ・タイカン4S

珍しいことに、充電ステーションにはセルフサービスの設備を備えた専用のラウンジエリアも設けられる。各充電器は、専用のスマートフォンアプリを使って操作することができる。

ブルーメCEOは次のように述べている。

「電動モビリティの重要な前提条件は、速くて便利な充電です。そのため、わたし達は現在、独自の急速充電ステーションのコンセプトを詳細に検討しています」

「お客様に最も快適かつ最速の長距離移動を体験していただくために、魅力的な場所を選んで設置します」

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