【アストン マーティン祭り】前編 現存最古のA3 ラゴンダV12 ザガート・シューティングブレークほか

公開 : 2021.10.17 07:05  更新 : 2021.10.18 07:52

ルックスやパワーだけでなく、映画での活躍など、魅力に溢れるアストン マーティン。過去最大規模のオーナーズミーティングを、英国編集部が取材しました。

過去最大の規模のアストン・ミーティング

執筆:Paul Hardiman(ポール・ハーディマン)
撮影:Paul Hardiman(ポール・ハーディマン)/Mac Earey(マック・アーリー)
翻訳:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
英国では過去最大の規模で開催された、アストン マーティンのオーナーズ・ミーティング。アストン マーティンで現存の最古といわれる、A3の誕生100周年を記念したイベントだ。

2021年6月26日、ダラス・バーストン・ポロクラブの敷地に新旧様々な約700台が集合。ロンドン南西のフェルサムからニューポートパグネル、ブロックシャム、そして今のゲイドンに至るまで、ブランドが有する歴史の厚みを実感する内容になった。

初期のアストン マーティン・レーシングマシン、LM1とLM2、LM3
初期のアストン マーティン・レーシングマシン、LM1とLM2、LM3

アストン マーティン・オーナーズクラブのほか、アストン マーティン・ヘリテイジ・トラストが有する車両も登場。初期のレーシングマシンのLM1やLM2、LM3に加えて、ディーラーや専門ガレージなどからも、珍しいクルマが展示された。

英国編集部はイベントへお邪魔し、100年もののA3だけでなく、多くのアストン マーティン・ファンへ取材させてもらった。その内容をご紹介させていただきたい。

アストン マーティンA3(1921年)

代理人:ロブ・スミス

このイベント開催のきっかけとなった、最古参のアストン マーティン。ヘリテイジ・トラストの会長を務めるロブ・スミス氏へ、普段はオックスフォードシャーのドレイトン・セントレオナルド博物館で展示されているA3についてお話を伺った。

アストン マーティンA3(1921年)
アストン マーティンA3(1921年)

「アストン マーティンの設立は1913年。ライオネル・マーティンとロバート・バンフォードの2人が立ち上げました。しかし、第一次世界大戦で生産は一時休止します」

「このA3は戦争が集結し、量産再開までに作られたプロトタイプの3台目。ライオネル・マーティンが個人的に乗り、レースにも出場していたクルマです」

「1921年、ブルックランズでいくつかのカテゴリー記録を残しました。100マイル(160.9km)の平均速度、138.7km/hなど。1500ccのエンジンとしては悪くない成果です」

アストン マーティン・ヘリテイジ・トラストは2002年にこのA3を購入。戦前のアストン マーティンを専門に扱うガレージ、エキュリー・ベルテッリ社によって丁寧にレストアされた。

2013年にはアストン マーティンの創業100周年を祝い、世界中のディーラーでA3が展示されている。また記念ツアーも開かれた。

今回のイベントではA3の隣に、このクルマをオマージュして2021年に発表されたA3ヴァンテージロードスターが並んだ。アストン マーティンの最も古いディーラー、HWM社の協力によるものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    ポール・ハーディマン

    Paul Hardiman

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マック・アーリー

    Mac Earey

  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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