【アストン マーティン祭り】前編 現存最古のA3 ラゴンダV12 ザガート・シューティングブレークほか

公開 : 2021.10.17 07:05  更新 : 2021.10.18 07:52

アストン マーティンヴァンキッシュ・ザガート・シューティングブレーク(2018年)

オーナー:デイブ・クーリング&ウェンディ・ガン

オーナーの2人にとって、初めてのアストン マーティンだという1台が、ヴァンキッシュ・ザガート・シューティングブレーク。思い切った決断をしたものだ。

アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート・シューティングブレーク(2018年)
アストン マーティン・ヴァンキッシュ・ザガート・シューティングブレーク(2018年)

ヴァンキッシュの生産終了を記念し、古くからブランドとの結びつきを持つカロッツエリアのザガート社が手掛けたのが、このシューティングブレーク。ピクニックに出かける最高のクルマとして、99台が作られている。

ザガートは他に、99台のクーペとヴォランテ、28台のスピードスターも製作した。自然吸気のV型12気筒エンジンの最後も飾った、貴重な限定車だ。

ザガート・シューティングブレークはラピード用の燃料タンクを利用し、リアの荷室空間を大きく取っている。そのおかげで、驚くほど実用性に優れている。

「1週間ぶんの旅行の荷物を積めます」。と笑顔で話すデイブ・クーリング氏は、以前アストン マーティンでバイヤーを務めていたという。現在は、アストン マーティン用ホイールの販売事業を展開しているそうだ。

「ある日、人生として重要な部分が欠けていると気付いたんです。それは、自らアストン マーティンを所有すること」

古い同僚との偶然の出会いで、登録すらされていない、最後の真新しいシューティングブレークの発見へつながったらしい。ほぼすべてのオプションを選んでおきながら、キャンセルされたクルマだという。

「(荷室が)世界最小のステーションワゴンかもしれませんが、顧客へホイールを運ぶことはできます。スコットランドやグッドウッドにも足を伸ばしています。走行距離は、あっという間に5600kmほど伸びました」

「テールライトは、バイヤーとして当時わたしが取引したもの。惚れ惚れするようなディティールが気に入っています」

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    ポール・ハーディマン

    Paul Hardiman

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マック・アーリー

    Mac Earey

  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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