ボルボ 半導体危機でも売上高3000億円の成長 SUVが好調、供給ラインも改善

公開 : 2021.12.03 06:25

ボルボは2021年第1~第3四半期の売上高が前年同期を大きく上回り、好調な販売実績を記録しました。

パンデミックと半導体危機を乗り越えた?

ボルボの売上高は、サプライチェーン危機を背景に、2021年第1四半期から第3四半期にかけて、前年同期比20億ポンド(約3000億円)の成長を遂げた。

1月から9月までの売上高は2020億スウェーデン・クローナ(約2兆5000億円)で、パンデミックに見舞われた2020年同時期の売上高1775億スウェーデン・クローナ(約2兆2100億円)を上回った。

ボルボXC60
ボルボXC60

営業利益は166億スウェーデン・クローナ(約2070億円)で、2020年同時期の36億スウェーデン・クローナ(約450億円)を大幅に上回り、営業利益率は8.2%となった。

しかし、直近の四半期(7~9月)では、総売上高が608億スウェーデン・クローナ(約7580億円)と、前年同期比で7%減少。営業利益率も5.5%と前年同期の平均値を下回っている。ボルボはこの期間、販売台数が前年同期比で17%減少したことを原因に挙げている。

ボルボのホーカン・サミュエルソンCEOは次のように述べている。

「当四半期の生産台数は、2020年の同時期に比べて約5万台減少しましたが、生産台数の減少を在庫で補ったため、同期間の販売台数は約3万台の減少となっています」

「第4四半期に向けて供給状況は改善していますが、業界全体の半導体不足が引き続き抑制要因となることが予想されます」

11月の販売台数は約5万2000台で、前年同月比で減少しているが、これは「輸送中の在庫が積み上がったため」としている。

サミュエルソンCEOは、「2021年初頭に掲げた見通しを達成する」という確信を持っている。

SUVと電動モデルに注力

同社は、第3四半期に販売された全モデルの約26%が電動化モデルであり、その内訳はプラグイン・ハイブリッド車が22%、EVが4%となっている。2025年までには、販売するモデルの半分をEVに、残りの半分をプラグイン・ハイブリッド車にする計画だ。

サミュエルソンCEOは次のようにコメントしている。

ボルボC40リチャージ
ボルボC40リチャージ

「(EVの)4%というのはかなり低い数字です。これは、電動化をプラグイン・ハイブリッド車に集中させたからであり、お客様に電動モデルを購入していただくための優れたソリューションと考えているからです。次のステップは、EVの生産を強化することです」

現在、EVの生産能力は年間1万5000台だが、2022年秋からは15万台と飛躍的に増加する見込み。

ボルボが販売するEVは、XC40リチャージとC40リチャージの2台。2022年にはフラッグシップモデルであるXC90の後継モデルが発表されるが、EV仕様も用意されることになっている。その後、2025年までに4台の新型EVが発売される予定だ。

販売の大半を占めるのはSUVシリーズだ。中型のXC60はベストセラーとなり、1月から9月までの販売台数16万2600台は、小型のXC40の販売台数14万1500台を上回った(EVの派生モデルを除く)。また、大型のXC90の販売台数も8万400台に伸びた。サミュエルソンCEOは以前、AUTOCARに対し、ボルボがEVメーカーへと移行する際にはSUVがその基盤となると述べていた。

一方、SUV以外の2021年第1~3四半期の販売台数は、中型ワゴンのV60が4万2400台、大型ワゴンのV90が1万5800台、大型セダンのS90が3万6300台、中型セダンのS60が3万6100台となっている。セダンやワゴンといった従来のモデルの販売は、ボルボ全体の4分の1に過ぎない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。愛知県在住。幼い頃から自動車/戦車/飛行機/宇宙船など乗り物全般が大好物。いつかすべての乗り物を手に入れることを夢見ている。最近はバイクの魅力に気づき、原付と中型を衝動買いしてしまった。大学卒業後、不動産営業と記事制作ディレクターを経て2020年に独立し、フリーランスとして活動開始。現在に至る。

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