クロスロード小山の小山です。

日頃からインプレッサやレガシィなど、スバル車のマニュアルトランスミッションの

オーバーホールを数多く手がけている当社ですが、今回お預かりしたのは

2代目のSG5型フォレスター。
　
　

NAでMTのフォレスターというだけでも珍しいですが、このクルマはシフトレバーの後ろに

もう一本変なレバーが・・・。スバルがデュアルレンジと呼ぶ副変速機付きミッションで、

通常の5速×ハイ＆ローギアの切り替えで、10段のギアが使えるスグレモノ。

2代目レオーネから採用されていた機構で、フォレスターではSGの初期型までに装備されていました。

本来は泥濘地などの悪路での踏破性能を確保するためのものでしたが、上手く扱えばNAの非力さをカバーする、

クロスミッションのような使い方もできるなど、非常にスバルらしいギミックでもあります。

このフォレスターのオーナー様は、お仕事で遠方まで高速道路で移動して、山奥まで分け入っていく

必要があるとのことで、そこそこのコンパクトさと悪路走破性、快適さを併せ持ったSG5のデュアルレンジ5速

を探したそうです。
　
　

こだわりの一台だけに、内外装共に素晴らしいコンディションですが、ミッションはシンクロのヘタりか

ややギアが入りづらい場面もあったため、オーバーホールを行うことになりました。

基本的には見慣れたいつものスバルのミッションですが、メンドラの直後にハイ・ローを切り替える

副変速機のギアが見えます。

クルマから降りたギアボックスを分解すると、幸いなことにギアの大きな摩耗や問題などは無い模様。

交換すべき部品を選定しながら、作業を進めていきます。