トヨタAE86 助手席ドア下部のサビ 10万円以内でクルマを傷めずに補修
羽鳥鈑金塗装工業所の羽鳥です。
サビの補修をご依頼いただいたAE86型トヨタ・スプリンタートレノ。
助手席側ドアの下部の塗装がサビで浮いているのが見えますでしょうか。
ハチロクのこの部分はみんなサビてしまうとのことです。
塗装がポコッと盛り上がっている部分を削ると、サビで鉄板に穴が開いています。
このクルマのオーナー様は自動車メーカーで開発をされている方です。
材質は?性能は?効果は?危険性は?と常に研究をしてクルマ作りをしている方ですので、
このサビにおける修理方法に関してもご指示がありました。「クルマを傷めずに修理して欲しい」と・・・
そこで行ったのが今回の方法です。
まずはサビを削り落としてさび止め処理を行いました。
数カ所の穴がわかりますね。
ドアの裏側を見ると、ここにもサビがうかがえますが、ここはドアの外側と内側のパネルが合わさっている場所で、
手が入る隙間はありません。製造時のわずかなトラブルや、長年の走行でパネルが干渉して、
そこからジワジワとサビが進行してきているのでしょう。
そんな部分だけに、無理な修理をすれば「さらに痛手を負う」ことになるのです。
とのことから、「ペタっ」と絆創膏を貼りました。
「そんな方法で大丈夫なのか?」と言われそうですが、こんな方法、普通はあまり公表しないでしょう。
でも、私としてはこの方法が理にかなっていると自信を持って作業しておりますので、このように公表もできます。
で、パッチの上にペーパーを当てて下処理を行い・・・
この部分写真を見るとわかると思いますが、過去に何度も修理をした痕跡があります。
パテも何重にも入っていますね。ですので、これを完全修理となれば鉄板を切って溶接をすることになりますが、
そうなると20万円ぐらいはいただきたい。「えっ、ドアだけで20万!?」となりますよね。
そこで「サビを止め」「長く持つように」「今後も痛み少なく」・・・と考えた結果、この工法で修理します。
この後、アルミパテで整形し、仕上げパテで最終仕上げし、
ドア裏はジンク(亜鉛)処理を施し、今後のサビに備えるのです。
と、こんな風にして小さなサビ穴の修理をするのです。
いかにも「レストア」な鉄板を切って、溶接して・・・みたいな「匠の技」な修理じゃなくてスミマセン・・・
でも、このくらいのサビでそんなことしたらクルマがかわいそうです。溶接の熱は車体を痛めつけることにも
なります。ただ、そうすることで「いかにも直している感」やお客様への高額の請求ができるという
(業者側の)メリットはありますがね・・・無駄な溶接はクルマが泣きます。
もちろん必要な場合は、当社でもボディパネルの切開・溶接修理を行いますよ。
「サビを防ぎ、今後少しでも長く乗れるような、10万円以内の修理」ということで最善を尽くす修理もあるのです。
羽鳥鈑金塗装工業所
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