こんにちは、レッドポイントです。
走り込んでガタの出たハブをリフレッシュした初期型アバルト500。
続いてノーマルブレーキキャリパー用のオーバーホールキットを用いて、
フロントキャリパーのリファインを行っています。
アバルトの敵はズバリ、熱！　エンジンルーム内に対流する熱もそうですが
ブレーキの発する熱も強敵です。赤いキャリパーが焼けて変色しているのは
ハードブレーキングの証しですね。
こういう場合では、オーナー様はキャリパーの塗装については
すでにどうでも良くなっています。

フロント側は傷みがあったため、ピストンも交換。
リア側はピストンを再使用して、シールキットの組み替えを行います。

　
　
長年使用したブレーキホースを、ステンレスメッシュホースに交換します。
純正のブレーキホースはラバー製です。ゴム素材ですので柔軟性に優れますが
耐圧力性は低く、強くブレーキペダルを踏み込んだ際の圧力損失は否めません。
油圧の全てをキャリパーまで行き届かせることができず、ペダルタッチがソフトなのが
ラバー製ブレーキホースの難点です。

一方、ステンメッシュホースは油圧を確実にキャリパーへと導くことが可能で
カチッとしたペダルタッチが定評です。ステンレスメッシュホースといっても
外皮に保護用のステンレスメッシュ層があるという意味で、
その内部はテフロンチューブで構成されています。
難点は柔軟性に欠けるため、取り付け時のホースの取り回し方や
干渉箇所の保護をクルマに合わせて都度考える必要があります。

ハブがシャキッとし、安心して踏めるブレーキの準備も整いました。
修理が必要な走り込んだクルマから、整備の必要な新車まで、
幅広くご依頼をいただいています。