クルマ漬けの毎日から

2022.07.10

ロータスのクラシックカーのビジネスに半世紀近く貢献してきたイギリスのポール・マティ氏が引退。しかし、彼が築いたビジネスは受け継がれます。

【クロプリー編集長コラム】ロータスに46年間貢献! ポール・マティの引退

もくじ

ロータスのアンバサダー
築いたネットワーク GPカーの故郷へ

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

ロータスのアンバサダー

ロータスのクラシックカーのビジネスに長年携わってきたポール・マティが引退を決断した。

彼なくして、ロータスのクラシックカーのビジネスがこの先長く存続していけるのか、私にはわからない。

46年間、ひたすら献身的にこのビジネスを続けてきたマティは、単なる実業家にとどまらず、しばしばロータスにとって最高に心強いアンバサダーでもあった。

ポール・マティは「ロータス・ヒルクライム選手権」も長年主催してきた。2021年夏、愛車のエランでクロプリー編集長も参戦。

過去にロータスの経営陣が何度か間違いをした時にも(幸いなことに、現在はそういう時代は終わった)、マティはロータスというブランドの炎を燃やし続けてきた。

築いたネットワーク GPカーの故郷へ

長年にわたってマティは、スペアパーツの世界的ネットワークを構築してきた。

この極めて重要なネットワークは、彼のライバルとクライアントの両方を支えてきた。

マティはいつも、目標に向かって緻密に計画を立て、長期的に取り組んできた人だ。

そしてついに、この度の彼の引退にともない、クライブ・チャップマンのクラシック・チームロータスが、マティが築いてきたスペアパーツのビジネスを買い、新たなオーナーとなることが決定した。

ポール・マティの販売店で一目惚れして、ロータス・エリーゼS1を購入したことも。

また、ロータスの偉大なグランプリカーの本拠地であるヘセルが、このスペアパーツ事業の新たな拠点となるという。

マティはこれを、この50年間で最高の成果だと考えている。ロータス一筋に歩んできた彼にふさわしい花道だと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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