2代目ジャガーXFの写真を公開

公開 : 2015.03.25 22:50  更新 : 2017.06.01 02:10

2007年のフランクフルト・モーターショーでデビューしてから7年を経た初代ジャガーXFに代わる新しいXFがニューヨーク・モーターショーでデビューする。その中身は、先代に比べて遥かに進歩しているのが特徴だ。この新しいXFは、来週行なわれるニューヨーク・モーターショーでワールド・プレミアを果たした後、今年の終わりまでにはショールームに並ぶスケジュールとなっている。

XEと共有する最新のアルミニウム・アーキテクチャーが採用され、エンジンにはJLRの2.0ℓ4気筒のインゲニウム・ユニットのガソリンとディーゼル、そしてツインターボの3.0ℓV6ディーゼルとスーパーチャージャーを備えた3.0ℓV6ガソリンが設定されている。

また、クアッド・コアのプロセッサーを持ち、”超高速” のイーサーネット・ネットワークを持つJLRの新しいインコントロール・タッチ・プロ・マルチメディア・システムが採用されているのも特徴だ。

基本的にはひとつ下のクラスであるXEに採用されたアルミニウム・アーキテクチャーがベースで、XE同様にその75%はアルミニウム製となる。リアのストラクチャーに主に高張力鋼板が使用されるために、そのフロントとリアの荷重配分は50:50になるという。ボディ剛性はジャガーによれば、先代よりも30%アップしているという。これら軽量素材の積極的採用により、新しいXFは先代よりも190kgほど軽く仕上がっており、それはそのままCO2排出量の削減にもつながっている。

サスペンションもXEから移植されたもので、フロントがダブル・ウィッシュボーン、リアがインテグラル・リンクとう構成だ。

ステアリングは、F-タイプ、XEでも使用される電子制御式となり、アクティブ・ダンパーはオプション・リストに並べられることになっている。”ジャガー・コンフィグラブル・ダイナミクス” と呼ばれるシステムは、ダンパー、ステアリング、エンジン、8速オートマティック・ギアボックスのセッティングを変更できるもの。また “オール・サーフェス・プログレス・コントロール” は、悪条件下における低速走行時のコントロール性を高めるというもの。これは、例えば、雪の中でトラクションを最大にするために、ドライバーはシンプルに運転さえしておけば、クルマがブレーキとスロットルを自動的にマネジメントするというものだ。

新しいXFは、先代よりも7mm短く、3mmほど低いが、ホイールベースは51mmほど長い。そのサイズは2960mmで、これはBMW 5シリーズよりも若干短い数値となっている。ジャガーによれば、クラス・トップのリア居住スペース、レッグ・ルーム、ニー・ルーム、ヘッド・ルームを持つという。

XFの最も経済的なモデルは、163ps、38.7kg-mのパワー、トルクを持つ2.0ℓのインゲニウム・ディーゼルで、CO2排出量は104g/km。これはハイブリッドでないモデルでは、最も低いCO2排出量だという。ちなみに、ライバルのBMW 518dは、143psで114g/kmというCO2排出量だ。

このベーシックなディーゼル・ユニットに加え、180ps、43.8kg-mの2.0ℓインゲニウム・ユニットも用意されているという。共に、ディーゼル・ユニットは、8速のオートマティック・トランスミッションと組み合わせられる。

ディーゼルのトップ・モデルは、300ps、71.3kg-mを発揮するツインターボの3.0ℓV6だ。

ジャガーが唯一公表しているガソリン・エンジンのスペックは、スーパーチャージャー付きの3.0ℓV6で、最高出力は380ps、最大トルクは45.9kg-mという数値を持つ。

2代目となるジャガーXFに用いられるインテリアのデザイン言語は、フラッグシップ・モデルであるXJとは全く異なっている。XJが円形のベントを持ち、より贅沢なディテールを持つのに対し、XFはより現代的だ。センターコンソールは特に広く、多くのストレージ・スペースを持つ。また、そのトリムはウッドがふんだんに使われている。

ギアボックスはポップ・アップ・ロータリー・コントロールによるもので、アウター・エア・ベントはクルマにエンジンが掛かると自動的にオープンする仕組みだ。

XFは、スマートフォンのような10.2インチのデュアル・ビュー・タッチスクリーンを持つ。これが、インコントロール・タッチ・プロ・マルチメディア・システムと呼ばれるものだ。また、メイン・インストルメントには12.3インチのTFT液晶が装備される。

デザイン・ディレクター、イアン・カラムとのQ&A

新しいXFのデザインの狙いは?
ジャガーのビジュアル的なDNAを受け継ぎたかったと考えたのと同時に、XFを本物のスポーツ・サルーンにしたかった。先代のXFに比べてより熟成され洗練されたデザインとしたつもりだ。サイズ的には先代よりも若干短く低いが、デザイン的には成功したと考えている。3サイド・ウインドー・デザインは、室内をルーミーにするだけでなく、力強いサイド・ビューを演出している。

見慣れたジャガーのフロント・ノーズ・デザインを採用した理由は?
現在のXFはほぼ8年の歳月を経たモデルだ。個人的には長く持ったと感じている。新しいXFのノーズ・デザインは、新しいジャガー・ファミリー・デザインだ。迫力はあるがアグレッシブではないといったところだろうか。但し、フロント・グリルがエア・インテークのように見えるデザインが好みだ。

インテリア・デザインもフラッグシップ・モデルのXJや以前のXFと異なったものになっているが?
ダッシュボードのトップやドアに使われるランニング・アラウンドは “リバ・フック” と呼ばれるもので、これはXJや新しいXEでも使用している方法だ。ダッシュボードのフィニッシュにメタリックを使用し、オートマティック・トランスミッションのコントロールにポップ・アップ・ダイヤルを使用したり、エンジンを掛けると自動的にオープンするエア・ベントなどは新しいものと言えるだろう。今回、インテリア・デザインに関しては、より彫刻的なシートを作ることに注力した。確かに、オールド・ファッションといわれるかもしれないが、溝の入ったフィニッシュも採用した。これは、ジャガーの伝統とも言えるというものだ。

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