メルセデス・ベンツEクラス、アンヴェール

公開 : 2016.01.05 22:50  更新 : 2017.12.14 12:31

メルセデス・ベンツEクラスは、来週開催されるデトロイト・モーターショーでワールド・プレミアを果たす予定だが、その前にエクステリアおよびインテリア写真が公開された。

詳細はまだ不明のままだが、新しいEクラスがW213というコードネームを持ち、ホイールベースが2939mm、全長が現行よりも65mm長い4950mmとなったことはアナウンスされている。また、Cd値は0.23と非常に低い数値となっている。

エンジンについても、E3350eプラグイン・ハイブリッドが存在することは明確だが、4気筒および6気筒が中心のラインナップとなることぐらいしか明らかにされていない。

この第5世代となるEクラスは、BMW 5シリーズアウディA6ジャガーXFなどがライバルとなるモデルで、インテリアにはSクラスに用いられたデジタル・ダッシュボードが採用されている。ただし、Sクラスがデュアル・ディスプレイであるのに対し、このEクラスには12.3インチのシングル・ディスプレイとなっている。また、メルセデスのコマンド・インフォテインメント・ソフトウェアは大幅なアップグレードがされている。

ドライバーは、クラシック、スポーツ、プログレッシブという3つのテーマを選ぶことが可能で、このテーマに従ってインストルメントなどの表示方法が変更されるというもの。このテーマは、ステアリング・ホイール両側に取り付けられたタッチ・センシティブ・パッドと、現行メルセデスの大部分が採用しているタッチ・パッド・コントローラーから選択が可能だ。

ほとんどのEクラスには12.3インチのワイド・スクリーンが標準だが、ベースとなるアバンギャルドは、8.4インチのカラー・モニターと、従来のアナログ・ダイヤルが採用される。

センター・コンソールのストレージ・コンパートメントには、携帯電話のためのワイヤレス充電、Apple CarPlayのためのUSBコネクトなどがセットアップされる。また、実際に発売されるまでにはGoogleのAndroid Autoにも対応する予定だ。更に、このストレージ・コンパートメントには、2つのUSBポートとSDカードのためのスロットルも用意される。

新しいEクラスとSクラスのギャップがなくなってきたのでは、という問いに対して、メルセデスのインテリア・デザイナー、ゲールド・シュトックは、「新しいSクラスがよりラグジュアリーな方向に移動したため、Eクラスもより豪華な味付けにした。確かにトップ・レベルのEクラスと、下級グレードのSクラスとの差は無くなってしまったかもしれないが、Sクラスにはより大きな室内というアドバンテージがある。」と語った。

チーフ・デザイナーのゴードン・ワーグナーは、「現行のEクラスと比べて、インテリアは2世代分進化した。」とコメントしている。またワーグナーは、フロント・シートについて「美しい芸術作品だ」とも言い、リア・シートについても「豪華で最新のスタイリングで、ショファー・ドリブンのクルマのような感じがする」としている。

昨年11月のロサンゼルス・モーターショーでワーグナーと話した時には、彼はこのEクラスについて「CクラスやSクラスを越える美しさを持ったモデルで、すべてが新しいデザインだ。」とコメントしていた。キャブバックし、長いエンジン・フードを持つデザインは、リア・ホイール駆動として最も美しいデザインであるという。

Eクラスには、サルーンの他、エステート、クーペ、カブリオレの4つのボディが用意され、スポーティなメルセデス-AMG E63も設定されることになる。ワーグナーは、少なくとも来年夏までにE63が準備できていなければならないとしている。

フロント・エンドのデザインは、最新のスクープ・ショットでもカバーされたままでいたが、大きくスラントしたヘッドランプ、3バー・スタイルのグリルなどは、最新のCクラスのフェイスリフトの流れを組む。また、伝統的に2つのフロント・グリルを持つことから、従来のクローム・グリルも用意されることとなる。

情報筋の話しによれば、ドラッグ係数は0.25から0.23にまで減らされているという。

そのベースとなるアーキテクチャーは、Sクラスにも使われるMRAプラットフォームで、全長は4950mm、全幅が1940mmというもの。また、エステート・モデルは695ℓの荷室スペースを持つもので、2016年の末頃に発売去れる予定だ。

ボディそのものは、アルミニウムと高張力鋼板の使用によっておよそ100kgほど軽量化されているという。

エンジンにはOM654というコードネームを持つ4気筒ディーゼルが加わることになる。この2.0ℓディーゼルは2種類のチューニングを持つ。また、3.0ℓ6気筒ディーゼルの新世代ユニットも2016年中にラインナップに加わる予定。更に、新しい6気筒ガソリンも計画されている。M256というコードネームを持つ新しい6気筒ユニットは、シュツットガルトでテストを繰り返している。このM256は、φ90のボアを持ち、1シリンダーあたり500ccというキャパシティを、既存の2.0ℓ4気筒ガソリンと共有するという。

また、3気筒ガソリン・エンジンの搭載も計画されている。この3気筒ユニットは、AクラスBクラス、CLAクラス、GLAクラスではモーターと組み合わせたハイブリッドとして使われているもの。

更に、現行のOM651に代わる新しい4気筒ディーゼルは、AクラスからSクラスまで広範囲にわたって使用される計画があるもので、2020年の95g/kmというCO2規制をクリアするためにも重要な存在となる。

E350eハイブリッドは、2.0ℓターボ・ガソリンとモーターの組み合わせて、新しいEクラスのラウンチ後、1年以内に登場が予定されている。モーターのみで32kmの走行が可能だという。

トップ・モデルのE64は、来年後半の登場予定だが、およそ600psを発揮するAMG製の4.0ℓV8が搭載される。ギアボックスは、9速Gトロニックで、駆動方式は一般的なRWDのほか4WDも用意されるという。

新しいEクラスも、時代の流れに従って、数々の自動運転テクノロジーが装備される。アダプティブ・クルーズ・コントロール、エマージェンシー・ブレーキ、エマージェンシー・ステアリング・アシスト、そして初のリモート・パーキング・サービスも採用される。ドライバーはまだステアリングの上に手を掛けている必要があるものの、そのテクノロジーは非常に進化したものだという。

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