ラッピングバス、どうやって作る? 全長10m、3時間の作業に密着 写真40枚

公開 : 2019.06.27 19:20  更新 : 2021.03.05 21:30

街で目にする「ラッピングバス」。様々な業種のメッセージがデザインされ、今やひとつのシティ・アートに。その製作の舞台裏を取材しました。写真40枚で作業をご紹介します。

text & photo: Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo: AUTOCAR編集部
cooperation: 東急バス株式会社

もくじ

「ラッピングバス」とは?
下準備は入念に… 協会の審査も
職人技が光る 貼り込み作業
大仕事は一息に
ラッピングしたのはどんなバス?

「ラッピングバス」とは?

クルマで走っていると、車体全体に広告が施されたバスを目にしたことがあるだろう。

一般的に「ラッピングバス」と呼ばれているもので、乗客、沿道の人々、まわりを走るクルマにもアピールできる動く広告塔として広く認められている。車体全面に趣向を凝らしたデザインやカラーリングが施され、シンプルな文字だけでアピールするものもあり、見ているだけでも楽しい。

しかし、大型バスともなると全長は10m余り。どのように製作するのかバス好きならずとも気になる。そんな折、東急バスが新たなラッピングバスを製作するとの情報を得て、AUTOCARはその作業現場を取材する機会を頂いた。

昔から全面広告が施されたバスは存在したが、ごく一部の車両に留まった。当時は塗装で表現していたので、手間と費用がネックとなったのだ。その後、糊付きのシートに写真や文字をデザイン・印刷してボディ面に貼り付ける工法が開発。あわせて2000年に東京都屋外広告条例が改正され、都内の路線バスに全面広告を掲出することが可能になったことから、一躍ポピュラーな存在になる。

ちなみにラッピングバスの名は、フィルムで車体を包むという意味の「ラップ」が由来。

ラッピングできるのは原則としてバスの車体側面(屋根はショルダー部分まで)と後面に限られる。複数のバス会社が同じ路線を運行することがあり、前面まで貼ってしまうとどのバス会社か分からなくなるため、元のカラーリングが残されるのが一般的だ。

それでは最初に、今回のラッピングバス用に準備された図面をご覧いただこう。

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