英国 EV充電拠点数がガソリンスタンド上回る

公開 : 2019.08.16 19:20

英国におけるガソリンスタンドの数が、EV向けの充電施設の数を上回ったようです。昨今のEVの増加に合わせ、充電拠点が急速に増やされています。ただし、個別の拠点における給油装置や充電装置の数に差があることから、直接的な比較はできません。

EV充電拠点 全英で9000カ所以上に

日産が発表したデータによれば、現在英国ではEVの充電ステーションの数が従来のガソリンスタンドを上回ったようだ。8月現在、英国内のEV充電ステーションは9199カ所、ガソリンスタンドは8396カ所だという。

英国初のガソリンスタンドはちょうど100年前にバークシャー中部のアルダーマストンでオープンした。その後1970年に3万7539カ所まで増えたものの、その後は減少を続け2000年から2005年の間には3000拠点が閉鎖された。

EV充電器
EV充電器

一方EV充電拠点は急速に増加している。2012年には913カ所に過ぎなかったが、2018年には6699カ所にまで増加し、今年に入ってから2000カ所以上が新規開設されている。現在の9199カ所のうち、1600以上が急速充電に対応する。

日産のデータは英国エネルギー協会やザップ・マップから提供を受けた情報によるものだ。ロンドンで大きな変化が見られ、渋滞税の対象となるエリアではわずか4カ所しかガソリンスタンドが存在しない。ロンドン交通局は昨年1000カ所以上のEV充電施設を設置している。

直接の比較は困難 今後もさらなる増加へ

ただしこの比較は同時に給油もしくは充電できる車両の台数を直接的に比較するものではない。多くのガソリンスタンドには4台以上のポンプが存在するのに対し、ひとつしか充電器を持たない充電拠点も多数存在するからだ。

英国日産を統括するカリャナ・シヴァナナムは「われわれは以前の航続距離に対する心配から解放され、EVでも多くのドライバーのニーズを満たすことができるようになりました。次の課題はEVの増加に合わせて充電拠点をさらに増やすことでしょう。そして充電をより快適かつ楽しいものにしていく必要があります」と語る。

ミニ・エレクトリック
ミニ・エレクトリック

英国政府は2050年までにCO2排出量をほぼ0にするという目標を掲げており、最近250万ポンド(3億2000万円)を投じて居住地域へでの充電拠点拡充を進めている。

最新の調査によれば、EVへの需要は2018年7月からの1年間で158%増加したとのことだ。

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