試乗 ホンダNワゴン新型 走り/内装/運転支援機能の評価は? カスタム・ターボも

公開 : 2019.09.03 12:00  更新 : 2019.09.03 12:00

新型ホンダNワゴンに試乗。標準型の自然吸気、カスタムのターボを比較評価します。走りとパッケージ、運転支援機能を検証。画像56枚でレポートします。

2代目Nワゴン 内装は?

軽乗用で最もキャビンが広いのはスーパーハイト系であり、FMCしたNワゴン(N-WGN)が属するハイト系はキャビン容量が一回り小さくなる。ならばキャビンは狭苦しい? とはならない。

パッケージングの相違点は全高であり、1.8m前後のスーパーハイト系に対してハイト系は1.7m前後。セダンやワゴンで天井が10cmも低くなったら適応用途に決定的な影響を与えるが、大柄な男性でも20cmもヘッドクリアランスのあるスーパーハイト系のパッケージングから10cm削ったくらいでは居住性にほとんど影響しない。開放感とか見晴らしは別だが、ハイト系もまた悠々たる居住空間を備える。

新型ホンダNワゴンの内装
新型ホンダNワゴンの内装

しかも、同クラス他車との数値差にこだわるホンダの最新モデルである。当然、ハイト系でも居住空間は最大級。その差を実感として捉えるのは難しいが、1〜1.3Lクラスの2BOX車のユーザーを感嘆させるくらいの広さと開放感だ。

ただし、Nワゴンの実力を数値比較で量っても無意味だ。

アメリカン・ホンダの広告から

例えば軽乗用の最高出力は64ps以下に制限されている。あくまでも自主規制なのだが、ターボ車でも約97ps/Lでしかないのはこのためである。

スペックでは大きな開きはなくみえるが、ドライバーがどう感じるかは様々。数値的には僅差であっても、使い勝手のよさや心理的な余裕が実感性能に影響する。パワートレインだけではなく、シャシー性能等々も同様であり、ドライバーの信頼を得る味付けの妙味がNワゴンの見所だ。

新型ホンダNワゴンの後席
新型ホンダNワゴンの後席

試乗会場ティーラウンジのプレースマットには「ナイセストピープル」の文字が。1960年代にスーパーカブを北米展開する時に用いた広告コピーであまりにも有名だが、Nワゴンは乗用車のスーパーカブ的存在を目指したと考えても理解しやすいだろう。

自然吸気モデルに試乗

NA660cc、車重850kg。空気抵抗に不利なボックス型スタイルで前面投影面積も大きい。

にも関わらず、Nワゴン標準系「L」の100km/h巡航時のエンジン回転数は約3000rpmでしかない。平坦無風等々の好条件が揃ってこそとしても驚かされる。

新型NワゴンLホンダセンシング
新型NワゴンLホンダセンシング

もっとも向かい風やちょっとした登り勾配で、ちょっと踏み込めばすぐに4000rpmくらい回ってしまう。加速では90km/hを超えるくらいから5000rpm以上も積極的に使うが、巡航時で感じた余力感に比べると加速時の上乗せが少ない。全開近く踏み込めばスペック相応というわけだ。

発進停止等々も含みふつうに走らせていると3000rpm、行って3500rpm程度で済ませてしまう。それも回転数の急激な変化はなく、速度上昇に応じて緩やかに回転上昇させるCVTならではの変速制御でドライブフィールも落ち着いている。

前記したとおり負荷が大きくなれば「素の660cc」に戻ってしまうが、60km/h以下なら低回転トルクが豊かな1Lエンジンのようである。

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