【ブランド最強PHEV】ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモへ試乗 700ps

公開 : 2021.05.05 08:25

ポルシェ製PHEVの最強モデルが、パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド。動的性能に疑いの余地はないものの、ブランド内の競合を英国編集部は指摘します。

もくじ

700psのシステム出力に49kmの航続距離
美しいインテリアデザインは不変
シリアスに速いが、少し気が抜けている
ターボS E-ハイブリッドを悩ませる存在
ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ(英国仕様)のスペック

700psのシステム出力に49kmの航続距離

text:James Disdale(ジェームス・ディスデイル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ポルシェ・パナメーラは最近肩身が狭そうだ。ラグジュアリー・スポーツサルーンとして強い存在感を放っていたものの、近年は純EVのタイカンによって株を奪われたように見える。

ボディサイズが近いだけに、純EVながら、セグメントも同じ。時流のゼロエミッションという強い追い風を味方にするタイカンは、パナメーラを脅かす存在になっている。

ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ(英国仕様)
ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ(英国仕様)

それでもポルシェは、エグゼクティブ・モデルとしてパナメーラをフラッグシップに掲げている。今後数年間のタイカンとの共存を前提に、971シリーズに小さなフェイスリフトが施された。

今回試乗したのは、ポルシェ製プラグイン・ハイブリッド(PHEV)として最強で最速のパナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ。恐らく純EVのニューフェイスに、少しの影響を与えることはできるだろう。

このターボS E-ハイブリッドが搭載するガソリンエンジンは、今のポルシェとして最もたくましい量産ユニット。4.0LのV8エンジンは2基のターボで過給され、フェイスリフト前から20ps増しの571psを獲得している。

136psの電気モーターが組み合わされ、システム総合の最高出力は700psに到達。システム総合での最大トルクも、88.5kg-mと強力だ。

0-100km/h加速は、フェイスリフト前から0.2秒も縮めて3.2秒。最高速度は5km/hほどプラスし、315km/hに届くという。

今日話題にするなら、駆動用バッテリーの容量が14.1kWhから17.9kWhへ増量したことも外せない。EVモードの航続距離は49kmで、一般的な1日の利用条件をカバーできる数字だ。

美しいインテリアデザインは不変

それ以外の変更は小さい。アダプティブ・ダンパーと電圧48Vのアクティブアンチロール・システムは改良を受け、パワーステアリングの特性も992型911やタイカンでの知見を反映して、設定し直されている。

見た目では、ややアグレッシブなスポーツデザインのフロントノーズが標準採用に。ライト周りの処理は、ターボS E-ハイブリッド専用となっている。LEDテールライトは、左右でつながったボディ幅いっぱいのワイドなものだ。

ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ(英国仕様)
ポルシェ・パナメーラ・ターボS E-ハイブリッド・スポーツツーリスモ(英国仕様)

インテリアの変更か所は、インフォテインメント・システムが中心。モニターのグラフィックが高解像度になり、音声認識機能の能力を高め、アップル・カープレイはワイヤレス接続が可能になっている。

パナメーラの車内はもともと洗練され、美しいものだった。デザイン的な変更が小さくても、特に不満は感じられないだろう。

着座位置は低められ、シートとステアリングホイールの調整域が広げられている。より快適な運転姿勢を見つけやすくなった。試乗車には、直径の小さいGTステアリングホイールが装備されていた。

E-ハイブリッドらしく、ターボSでも発進時は基本的に無音。純EV状態となるE-パワーとハイブリッド・モードを選んでいれば、136psの電気モーターだけで進み始める。

電気モーターの力は必要十分。速めの交通の流れにも問題なく着いていけ、135km/hまで加速できる。ささやくように静かで安楽なフィーリングは、印象的に上質な転がり感でさらに引き立てられている。

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