【ドイツの競合に並べるか】DS 9 Eテンス225 PHEVへ試乗 個性+洗練の旗振り役 前編

公開 : 2021.06.16 08:25  更新 : 2021.07.27 14:50

フランス・シトロエンから独立し、勢力拡大を図る上級ブランドがDS。フラッグシップ・サルーン、9のPHEV版を英国編集部が評価しました。

5シリーズやA6などが競合モデル

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

  
ビジネスや日々の暮らしで、何か思い切った目標を実現するには、優れたリーダーが必要になる。スランティス傘下の上級ブランド、DSがフラッグシップ・サルーンの9を積極的に販売したいと考える理由とも重なる。

英国では、2021年9月から9のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)版がショールームに並ぶ予定。Eセグメントに属する4シーターのサルーンで、BMW 5シリーズやアウディA6などが競合モデルになる。

DS 9 Eテンス225 PHEV リヴォリ+(英国仕様)
DS 9 Eテンス225 PHEV リヴォリ+(英国仕様)

英国でDSブランドを率いるジュール・ティルストーンの話しによれば、9は英国で数百台単位が売れれば成功に値するとのこと。むしろ、その存在感でDSのモデルレンジ全体に良い影響を与えることを狙っている。

DSは現在、3クロスバックと4、7クロスバック、そしてこの9の4モデルを販売している。豪華さや素材の上質さ、丁寧な顧客サービス、フランス流の気配りといった、ブランドの魅力をモデルを通して広めたい考えだ。

英国には28か所のDSディーラーが軒を構えるが、今後数を増やしていきたいとも話していた。実際4種類のモデルたちは、今の自動車を取り巻く状況をうまく取り込んでいる。

すべてのDSのモデルは電動化技術を搭載しており、2020年に英国で売れた30%は純EVだったという。2020年のモデル平均でのCO2排出量は、わずか83.1g/km。多くのメーカーが、羨ましく思う数字に違いない。

180psの1.6Lガソリンに111psの電気モーター

顧客サービスの内容も面白い。インターネットを通じてクルマのコンフィギュレーションができるのはもちろん、クルマをレンタルしたり、自宅やオフィスからクルマをピックアップしてもらい、修理の依頼も可能になっている。

英国の名門百貨店、ハーヴェイ・ニコルズや王立植物園のキュー・ガーデンズでイベントを開いたり、ロンドンで夏に開催されるフォーミュラEレースへの招待など、ユーザーとのコミュニケーションにも熱心だ。

DS 9 Eテンス225 PHEV リヴォリ+(英国仕様)
DS 9 Eテンス225 PHEV リヴォリ+(英国仕様)

ちなみにDSは、過去2年間のフォーミュラEで、競合ブランドを抑えてチャンピオンに輝いている。

フラッグシップのDS9はかなり大きい。全長4934mm、全幅1932mmもあり、5シリーズやA6に匹敵するサイズを得ている。ベースとするのは、スランティス傘下でシェアするEMP2と呼ばれるアーキテクチャ。

ホイールベースは2900mmに設定され、その長さを活かし滑らかな乗り心地と、クラス最大というリアシートの足元空間を実現している。伸びやかなスタイリングでありつつ、リアドアの形状もライバルより乗り降りしやすいようにデザインされている。

モノコック構造はほぼスチール製で、エンジン横置きの前輪駆動が基本になる。今回のPHEVの場合、直噴の1.6L 4気筒ガソリンターボ・エンジンは180psを発生。そこに、111psの駆動用電気モーターが組み合わされる。

バッテリーはリアシートの下に積まれ、容量は11.9kWh。最長54kmを電気モーターだけで走行可能だ。

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