ゴードン・マレー、電動化は先送り? 3台目のV12スーパーカー計画中 2027年頃登場か

公開 : 2023.04.05 18:25

ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)は、電動化モデルの開発を先送りし、新型のV12スーパーカーの計画を暗示しました。世界の情勢を見守りながら、理想的なパワートレインを選択する方針です。

3台目も純エンジン車? しかし懸念も

ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)は、T50、T33に続く3番目の市販車プロジェクトとして、自然吸気のV12エンジンを搭載するスーパーカーを計画中だ。

AUTOCARの取材に応じた創業者のゴードン・マレー氏は、EUの2035年のエンジン車禁止法案における免除措置(年間生産台数1000台未満の自動車メーカーへの適用を除外)により、新たなV12モデルを「絞り出す」ことができるようになったと述べた。GMAは年間約100台の生産を予定している。

ゴードン・マレー氏は世界情勢を見極めながら理想的なパワートレインを選ぶ方針だ。
ゴードン・マレー氏は世界情勢を見極めながら理想的なパワートレインを選ぶ方針だ。    ゴードン・マレー・オートモーティブ

「T33を発表したとき、わたし達は絶対に、これが自分たちが作る最後の非ハイブリッド車になるだろうと考えていました。しかし、このルール変更によって、プロジェクト3でもう1台作ることになるかもしれません」

しかし、その道を阻む障害もある。先週、英国政府はEUの計画を反映せず、新車は10年後にはハイブリッド車のみとし、2035年からは完全な電気自動車とする方針を明らかにしたのだ。

もう1つの懸念は、GMAの総販売台数の約半分を占める米国だ。現在、各州では気候変動に対応した独自の計画を策定している。例えば、カリフォルニア州は、2035年からエンジン車の新車販売禁止を決定している。

マレー氏は「そこで何が起こるか、見守る必要があります」とし、プロジェクト3がどのパワートレインを採用するかは明言しなかった。

また、スタイルについては「まだ議論の余地があります。わたしの頭の中では、いろいろなアイデアが浮かんでいます」と語った。

しかし、T50やT33と同じように、限定生産のスポーツカーになることを暗示した。プロジェクト3では、まったく新しいプラットフォームが採用される見込みである。

マレー氏によると、プロジェクト3はT33のハードコアな派生モデル(未発表)の生産が終了した後に登場するという。そのため、発売時期は2027年と予想される。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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