ランチア・デルタ・エボe RX 伝説の名車がWRX参戦 合計出力670psのEVに

公開 : 2023.06.02 19:45

6月3日開幕の世界ラリークロス選手権に参戦する2台のランチア・デルタ・エボe RXが公開されました。2基のモーターを搭載するEVで、セバスチャン・ローブとゲラン・シシェリがハンドルを握ります。

伝説のマシンに伝説のドライバー

伝説的なランチア・デルタ・インテグラーレを、世界ラリークロス選手権(WRX)向けに電動化したマシン「ランチア・デルタ・エボe RX」が公開された。

1987年から1992年にかけてWRXに参戦したオリジナルのデルタ・インテグラーレを彷彿とさせる、マルティーニ風のカラーリングが施されている。

ランチア・デルタ・エボe RX
ランチア・デルタ・エボe RX

前後アクスルに出力335psのモーターを2基搭載し、合計出力670psを発生。0-100km/h加速は1.8秒と、F1マシンを0.7秒上回るという。

設計・製造は、フランスのモータースポーツエンジニアリング会社であるGCKパフォーマンスが担当した。2台のランチア・デルタ・エボe RXはGCKの競技部門であるスペシャル・ワン・レーシングが、少なくとも今後3シーズンにかけて使用する予定だ。

ドライバーは、ゲラン・シシェリ氏と世界ラリー選手権で9度の優勝を誇るセバスチャン・ローブ氏。

ローブ氏がWRXに最後に参戦したのは2018年で、ハンセン・モータースポーツのプジョー208 RXを駆り、ベルギーで勝利を収めた。

シシェリはスペシャルワン・レーシングを設立し、フランス・ラリーカップでデビューした後、プレミアカテゴリーで40回の出場を果たしている。

2023年のWRXは、6月3~4日にポルトガルのモンタレグレで開幕し、11月11~12日の香港で最終戦を迎える全10戦のスケジュールとなっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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