テスラ・モデルX

公開 : 2012.02.10 10:00  更新 : 2017.06.01 00:54

EVのパイオニアであるテスラが、その最新モデルを発表した。ポルシェ911より早く0-100km/hを駆け抜け、1回のチャージで最高430kmの距離を走ることのできるフルサイズの7シーターSUV、モデルXがそれである。

テスラ・モデルXは2013年のうちにモデルSサルーンに並行して生産に入るとコメントしている。「われわれにとって最も重要で、量産されるべきクルマだ」とテスラのチーフ、エロン・ムスクは、昨晩カルフォルニアでのモデルXの発表時にそう話した。「ミニバンよりもパフォーマンスとユーティリティに優れ、、さらにはSUVよりはもっとパフォーマンスに優れているクルマだ。」

モデルXは、その構造の60%をモデルSと共有しており、重量増は10%強。それでも2トンには満たない。増えた重量のため、モデルSと同じバッテリーパックを持つモデルXの走行レンジは、モデルSよりも10%少なくなっている。バッテリーパックは60kWhと80kWhの2種が用意され、それぞれ336km、430kmの走行レンジを持つ。そのバッテリーパックは、フロアの最も低く重心に近い位置に配置される。

強烈なルックスを持つモデルXの0-100km/h加速は4.4秒。ポルシェ911カレラが同じ速度に達するためには4.6秒かかる。

ちなみに、ムスクは、より早い「パフォーマンス」モデルの用意が、モデルSにあるとほのめかしました。

モデルSは後輪駆動であるが、モデルXはユニークな4WDを採用している。加速と経済性を犠牲にすることなく、車軸のズレを防ぎ、安定性とトラクションを確保するために、パワーとトルクはダイレクトにそれぞれのアクスルに装着されたモーターに伝えられる。ムスクによれば「いままでのどのタイプの4WDよりも、信じられないほど正確で緻密にパワーとトルクを伝える」という。但し、モデルXのモーターの詳細はまだ明らかにされていない。

モデルXは2枚の「ファルコン」リア・ドアを持つ。「狭いガレージや駐車場で、テールゲートが上にぶつかるのを防ぐためだ。」とムスクはコメントする。「これはEVであって、過去の内燃機関のエンジンを持つクルマではない。したがって、従来の考えにとらわれず、もっと異なるパッケージを提案できる可能性がある。」

その新しい提案は、フロントに設けられた第2のトランクの追加だ。その結果、モデルXは7人の大人を搭乗させ、更にはその荷物まで収納できるという。

インテリア機能のほとんどをコントロールできる17インチのセンター・タッチスクリーン・ディスプレイも、モデルS同様に装備され、パノラミック・ウインドスクリーンはオプションで用意される。

モデルXの価格は、モデルSとほぼ同じで、5,000ドル(370万円)からはじまり、最も豪華なパッケージ・モデルで9,000ドル(670万円)程度になるという。なお、テスラXは、カリフォルニアのフリーモント工場で生産が行われる予定だ。

関連テーマ

おすすめ記事