RS-UNOの星野です。
　
シトロエンC6にお乗りのお客様が久しぶりにC6で出勤したら
途中でエンジンがストール、再始動できなくなったと
ご相談いただきました。
　
お預かりしてから、なかなか手が付けられずにいましたが
ようやく原因究明に突入します。
　
診断機をつなぐと吐き出されてきたのはフォルトの嵐。
13モジュールの障害で、内フォルトコード38か所と、何が何だか？
とりあえず一度フォルトを消去して、何が残るかを確認します。
　
残ったのは8モジュールの障害で、内フォルトコード11か所でした。

症状としては、エンジン始動しようとキーを回すといきなり電動ファンが回りだし、
キーをもう一ひねりするもセルモーターは全く回らないというもの。
感覚的には、バッテリー上がり時にセルモーターを回したような感じの無反応です。
　
フォルトコードのF015/U1108は、ECUとの通信欠如やCANネットワークと
ECUとの通信ができていないことを意味します。
　
まずBSI（ボディ電装制御ユニット）とBSM（エンジンリレーユニット）を確認、
いずれも問題ないようです。
　
コードの内容からしてもECUの疑いが濃いようです。
ECUの配線を確認すると、線の傷みや被覆の剥がれ短絡、断線などはありません。
　
最終手段としてストックしてある中古のECUに入れ替えてみました。
もちろん、これではエンジンは掛かりませんし、単純に書き換えて使うこともできません。
BSIとECUとキーがつながっているので、その1つだけを換えて
機能するものではありません。

ECUを外しました。
下側のシルバーの弁当箱は足まわりのコントロールユニットです。

ECUを交換してみると、電動ファンは回らず、セルモーターは回りました。
もちろん、エンジンは掛かりませんが、これでECUに問題があることは
間違いないようです。
　
それでは、ECUを開封します。

右端の集積回路やチップ類がけっこう焼けてやられていました。
この状況ですと、修理は大変難しい状況です。
　
さて、どうなるやら……
　
つづく